現在のドイツのボンで生まれた作曲家。モーツアルト、ハイドンからも才能を認められ、特にハイドンに師事しました。彼の作曲した曲は高い評価を受ける一方で、不幸にも20歳代後半から難聴に。特に40歳代から非常に悪化し、晩年の約10年はほぼ聞こえない状態にまで陥りますが、それでも作曲を続け、交響曲第9番などの傑作を残しました。
今では有名な作曲家も、死後にしばらく忘れ去られ、後の時代に再評価される例が多い中、ベートーヴェンの曲は次の時代の多くの作曲家に多かれ少なかれの影響を与え、現在に至っています。クラシックに興味のない人でも、彼の曲はいろいろな曲を知っている人が多いはず。ここで紹介したもの以外にも、迫力ある曲が多数あります。ぜひ色々探してみてください。
○ピアノソナタ第8番ハ短調「悲愴」 Op.13より第1楽章 |
これは第1楽章から第3楽章までぜひぶっ通しで聴いていただきたい曲ですが、第1楽章の格好よさたるや素晴らしい。荘厳な雰囲気で始まり、そして一気に・・・!
○ピアノソナタ第8番ハ短調「悲愴」 Op.13より第3楽章 |
ということで第3楽章。あまり有名ではないと思いますが、私はこの第3楽章がお勧めだったり。
○ピアノソナタ第14番嬰ハ短調
「月光」 Op.27-2より第3楽章 |
有名なのは第1楽章ですが、格好いいのはこの第三楽章。迫りくるような感じのある、アップテンポの曲です。それでいて、とても美しい。さすがはベートーヴェン!
○ピアノソナタ第17番 ニ短調『テンペスト』 Op.31-2より第3楽章 |
まずは冒頭の美しさが、たまりません。最後までこの美しさと力強さを保ったままで、すべてに聴き応えがあります。
○ピアノソナタ第23番ヘ短調
「熱情」 Op.57より第3楽章 |
コレはぜひ一回、弾くことにチャレンジしてほしい曲。あまりの超絶技巧に、確実に腕が痛くなります。それだけに非常に格好いい。CDを買われる場合、弾く人によってテンポが結構違うので注意。やはりこの演奏のように速い方が、グッとくるものがあります。
○交響曲第5番ハ短調
(運命) op.67より第一楽章 |
冒頭部分があまりにもベタ過ぎて、意外と普段一曲丸ごと聴くことは無いかもしれませんが、全体通して非常に荘厳で、重厚な曲。実は「運命」というのは、日本での呼び方で正式なものではありませんが、この曲の雰囲気を表すのにはピッタリのような感じですね。
第4楽章(映像では52分50秒あたりからスタート)の途中から入ってくる合唱は、歓喜の歌として非常に有名。年末ではおなじみです。この映像は音質がちょっと悪いので、ぜひCDのご購入を!