裏辺研究所 > 週刊?裏辺研究所 > 第5回
棒

週刊? 裏辺研究所第5回 「北欧のオンブズマン制度」

裏辺金好  さあ、みなさん。今日も元気よくいきましょう。
水瀬  暑くて・・・死にそうです。
佐都青木  関東地方は連日35度を超える真夏日。クーラーがあるからまだいいものの、外に出ることなんかできませんよ。
馬藤永徳  そして、冬になったら・・
荒谷敏雄  寒い、寒い・・と言う言葉が「うらけん」に登場するわけにゃ。さ、さっさとやるにゃ。
持田敬三  いざ。

 

裏辺  前回が世俗的すぎたからの、今度は真面目に研究をいくでおじゃる。
荒谷  お前に真面目という言葉は似合わぬ。恥をかくから津川ン法がいいにゃ。
持田  使わん方がいい、です。漢字変換をミスしてます。
馬藤永徳  馬鹿は無視。さて、今回は北欧、すなわち北ヨーロッパのうちノルウェーを題材に、オンブズマン制度について考えていこうというわけです。
持田  まあ、日本でもオンブズマンという言葉が大部使われてきました。が、しかし・・・、そのオンブズマン制度の発祥地である北欧の国々とは違うオンブズマンなのです。念のため日本のオンブズマンを確認しておきますと、まず、オンブズマンは基本的にボランティアです。そして、行政の不正を監視するのが役目なのです。
荒谷  ところが、北欧の場合は違うにゃ。まず、オンブズマンは公務員で、裁判所と同じ権力を持っている。ただし、あくまで国民の代理人として活動。さらに行政に対する監査だけではなく、男女平等を実現するためのオンブズマンなど、様々な問題別に存在しているにゃ。
佐都  と、いうわけでノルウェーのオンブズマン制度を例に、どんな感じで活動しているか、「うらけん」で劇をしてみましょう。


相談者・荒谷敏雄
オンブズマン・水瀬忠行

荒谷  ごめんくださいにゃ。
水瀬  はいはい。どのようなご用件ですか。
荒谷  今回ですね、裏辺研究所という企業が、所員を募集しているというので就職しようと思い、試験を受けに行ったわけです。そしたら、応募者はワシと美人の女性だけ。それで所長の裏辺裏辺と我々2人で面接試験をやったわけです。で、その結果美人の方が通ったわけです。
水瀬  まあ、美人は徳だからねえ・・。
荒谷  そういう問題じゃないでしょう。いいですか。後で調べたところ、彼女は名も知らぬ4流大学出身で、成績も最悪だったんです。それに引き替えワシは元大蔵官僚で、東京定刻大学出身なんだよ。どうしてこうなるのよ。これは明らかに男に対する就職差別だ。男女平等法違反だ。
水瀬  わ、わかりました。調査いたします。
荒谷  金に糸目はつけん。頼むぞ。
水瀬  いえ、我々は無料で調査いたします。(重要!!)
荒谷  ほおお。

それからしばらくして・・。
裏辺  何用ですかな。
水瀬  ええ、お宅のこの前の所員採用試験について、明らかに仕事面で見劣りしそうな女性を採用したのは男性に対する就職差別ではないか・・・との指摘がありまして、所長のお考えをお伺いしたいわけです。
裏辺  ああ、それですか。それは彼女が美人だから採用したのです。美人だと取引先への好感度があがりまして、業績が良くなるんじゃないかと期待しているわけです。荒谷さんは頭は良さそうですが、今、我が研究所が求めている人材とは違うわけです。
水瀬  ふうむ。

その結果・・
水瀬  荒谷さん、申し訳ありませんが、彼女が採用されたのは「美人」という特質によるもので、これも1つの才能のようなものと捉えるほかありません。
荒谷  ガーン。

佐都  と、こんな感じです。なおこれは実際にあった話です。ちなみに、もしもこれが差別だと認められたらどうなるのでしょうか。

水瀬  てなわけでこれは明らかな差別と言えます。よって、早速裏辺研究所に改善を勧告しましょう。
荒谷  やったー。
佐都  これに対し・・
裏辺  なんじゃと。改善しろだと・・!! ふざけるな! 無視してやる。(または訴えてやる!!の場合・・)
馬藤  そんなあなたに不服審査委員会です。ここで7名の合議制により再び調査をします。ただし、この調査結果による我々の判断には絶対に従わなければいけないのです。
裏辺  ・・ねえ、僕ちゃんの行いはオッケーなの?
馬藤  調査・審査の結果、オッケーです。男女平等法には違反してません。
佐都  または、だめ、絶対改善しろ、さもなくば・・・となります。
裏辺  そこで今問題になっているのが徴兵制。ノルウェーでは18歳以上の男は必ず徴兵され、女性は志願制となっているわけです。これが当然男女平等になっていないのは一目瞭然。とはいえなかなか難しい問題でおじゃる。本来ならみんな志願制にすべきなのですがそうはいかぬようで、なら全員徴兵だ!と言う意見を感情的に考えると、なんか納得できぬ気がしますね。子供を産んでくれる女性を戦場におくっていいのでしょうかな。
持田  そんな考えを持つ所長は男女差別している!!
裏辺  ほお・・。なら1つ聞くが、徴兵されたい?
持田  うっ・・・。ま、まあ曖昧でいいんじゃないかな?
裏辺  結局のところ私が考えるに男女が全く同じなんて無理なんでおじゃるな。全く同じなら無性生殖をしなければいけない。ここはやはり、男女が互いを助け合っていく世界を造るしかないんでおじゃる。過激フェミニストの皆さん、よく覚えておきましょう。
馬藤  ところが・・・最近「卵子」だけで子供を作る技術がダイブ進んできているらしいですよ。
水瀬  そうすると、いよいよ男がいなくなるかもね・・。
裏辺  同性愛も当たり前なんて風潮ができてきているし、世も末だな・・。
荒谷  まったくにゃ・・。
佐都  何はともあれ、このオンブズマン制度。なかなかおもしろいですね。
裏辺  左様。特にこの男女平等オンブズマン。けっして女性からだけでなく、男性からも苦情が来るのが面白いし、考えてみれば逆差別みたいなものも当然あるわけで、日本にもできて欲しい制度でおじゃる。
持田  ただ日本においては、女性差別の方が多すぎますが。最もどこまでが差別で、どこまでがそうでないのか。この例もそうですがわかりにくいものも多いですね。そんな時にはこの制度は特に有効です。ところでこのオンブズマンのマンも差別じゃないでしょうかねえ?
佐都  ですから北欧ではマンじゃなくて・・・何かを使っていたはずです。うん。他の人も知らないよね。
裏辺  というか、オンブズマンは英語のような・・。どうかな。
水瀬  え、ええ〜それでは所長。
裏辺  おおそうだ。これで研究を終わる。さあ、パーティーだ!
一同  裏辺金好万歳!!
荒谷  暑いから今日はビールにゃ!
裏辺  げっ・・。
佐都  ビールが飲めない所長・・・。


棒
△このページの一番上へ
→裏辺研究所トップページへ戻る