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週刊?裏辺研究所第13回
これで・・・。貴方はファンタジー小説が書けなくなる!

パート3:勇者、魔王を倒す、その後・・


裏辺金好 今回は、勇者が魔王を倒した後どうなるかを研究するぞ。
堤田倫太郎→ いいですね。勇者が魔王を倒して世界が平和になるなんて、甘ったるい事を考えている人達に喝を入れてやりましょう。

裏辺金好 その通りだよ、明智君。勇者が魔王を倒した後にこそ、真のドラマは生まれるというのだ。
堤田倫太郎 てなわけで、第3回でございますね。では、今回の状況説明を。

 勇者ガルシア(仮名)は、世界を暗黒の渦に巻き込んだ、魔王クッタラーを3人の仲間達と倒した。
 辛い戦いだったが、仲間がいれば恐れるものはない。 そうだ、僕らには友情があるんだ!

 
 そして、5人は故郷のイスラマバードに凱旋すべく、魔王の城から帰途についた。ところが・・・!!


裏辺金好
 さあ、この後勇者達はどうなるか。パターン1。

「ご苦労だったな・・・」
ガルシア達は、何者かに突然呼び止められた。
「さるお方の命令で、貴様らは危険人物として死んでもらう。」
「何?」
「貴様らは、魔王を倒した。それは、魔王を越える力を手に入れたことを意味する。」
そして・・・。


堤田倫太郎 そうですよね・・。魔王を倒したということは、少なくとも仲間達と力を合わせれば、魔王より強いと言う事ですよね。それって、非常に危険な存在ですよね。

裏辺金好 そういうこと。では、この刺客は誰が派遣したものか。考えられるのは、次の2つ。

1.ガルシア達の住む国の王、または有力者が派遣したもの。
2.ガルシア達の住む国のライバル国の王が派遣したもの。

堤田倫太郎 なるほど。取り敢えず、そのパターンが考えられますよね。1の場合、おそらくガルシア達に王位や諸侯など高い地位を奪われるのを恐れた場合ですよね。2の場合は、ガルシア達の力が特定の国、この場合はガルシアの住む国に軍事利用されるのを恐れた場合ですよね。
裏辺金好 そう。で、刺客を派遣された後、勇者達が死ぬかどうか。刺客が大量だったり、またはそもそもガルシア達が宿屋で寝ている時に暗殺、の場合は死ぬね。もし、生き残った場合・・・。

堤田倫太郎 復讐に出るか、それとも人知れず隠棲するかは、ガルシア達の性格にかかっていますね。

裏辺金好 では、次に刺客を派遣されず、幸せに凱旋した場合。凱旋後はどうする?

堤田倫太郎 私に書かせてください。  

考えられるパターンを提示します。

1.平凡に回顧録を出版したり、マスコミに出演したり・・・。この辺は前回を参照。その後ヒロインと結婚、離婚など・・・。
2.諸侯などの地位が与えられた場合は、領土で平凡に統治。
3.または、もっと後の時代なら政治家として活躍。
4.民主化運動の指導者として活躍。場合によっては敗北し処刑。
5.王位簒奪の心ありと密告され処刑。
6.要注意人物として、監視付きの生活(例:機動戦士Zガンダムでのアムロ)。
7.特に何事も起こらない一方、人々の記憶からあっさり忘れられ、それで終わり。でも、そのうちプロジェクトXに呼ばれるかも。


裏辺金好 ま、我々としては悲劇のパターンを推奨するのだが・・。まあ、ガルシア達の生きた時代によって、様々なパターンが考えられるけどな。それから、策略で仲間達と仲違いさせられる可能性もあるね。一つにさせなければ安心だ、というわけで。

堤田倫太郎 今回のお話の場合、その辺の問題を上手くクリアして作った話があります。皆さんもよく知っているお話。そう、ドラゴンクエストX。それから、ファイナルファンタジーW。ドラクエXは、勇者とそのパーティーのメンツが凄い。

 主人公がグランバニア王国の王様勇者がその息子、すなわち王子。その他の仲間は、王妃様、執事、王国の兵士、王様のペット、娘(王女)、それにモンスター。ね、すごいでしょ?

裏辺金好 一方、ファイナルファンタジーWの場合、主人公が事情により空位となっていたバロン王国の王位に就いて終了。なんと上手くできている事か(最もこの場合、他の王族は何をしていた?という疑問が残るが)。が、どちらの場合も前途多難。危険人物として暗殺者に命を狙われたりする可能性が。あと、それとは少し違うが、ファイナルファンタジー[は、最後の最後で主人公が、某国の大統領の息子である事が判明。これは、その後どうするのだろう?

堤田倫太郎 何はともあれ、勇者、そしてその仲間にすらなりたくないものですね。


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