12.大英博物館(ギリシャ、ローマ関連)

リュキア: ネーレーイス記念塔(Lycia: Nereid Monument 390〜380 BC/Room 17)

 リュキアは、現在のトルコ南沿岸のアンタルヤ県とムーラ県の地域のことで、ここに展示されているのはその遺産。上写真は、ギリシア神話に登場する海に棲む女神「ネーレーイス」の像が建つ神殿を再現した風景だと思われます。

 こちらが出土したネーレーイスの像。

ギリシャ:パルテノン神殿(Greece: Parthenon 447〜432 BC/Room 18)

 パルテノン神殿復元模型。

 パルテノン神殿からの出土品。

 正直、「ここにあっていいの?」という感じも。1806年、オスマン帝国の了承を得たエルギン伯が、神殿から彫刻類を取り外して持ち去り、1816年にロンドンの大英博物館に売却したのだそうです。ただ、そもそも1687年9月26日、オスマン帝国によって火薬庫として使われていたパルテノン神殿が、ヴェネツィア共和国の攻撃によって爆発炎上して大きな損害を受けていたそうで、大英博物館に彫刻が収蔵されたことによって、略奪を免れたとも言えなくは無いですが・・・。

 躍動感があります。こういうのを2400年以上も前の人たちが造っていたとは。

アレキサンダー大王の世界(The world of Alexander About 323〜31 BC/Room 22)

 展示室の全景。

 アポロの大理石像。

 様々な展示品の数々。

ギリシャとローマの彫刻(Greek and Roman sculpture 1st century BC〜2nd century AD/Room 23)

 今度はヨーロッパゾーンに移ります。ここで展示されている大理石像の多くが、ギリシャで造られたもののコピーです。ローマはギリシャを征服した後、そのヘレニズム文化にすっかり魅了された、ということですね。
Rome’s conquest of Greece by the first century BC, subjected Roman artistic taste to the influence of Greek style. Many of the sculptures on display in Room 23 are Roman versions of Greek originals.

 紀元後40〜60年に造られた裸のアフロディテ(ビーナス)の大理石像。ギリシャで紀元前325年ごろに造られたものをコピーしたのだとか。う〜ん、エロティック。
Marble statue of a naked Aphrodite crouching at her bath Roman, 2nd century AD

A version of an original from Hellenistic Greece


 こちらも紀元後40〜60年にローマで造られたの大理石像で、ギリシャで紀元前325年ごろに造られたものをコピーしたのだとか。Roman, about AD 40-60
Copy of a Greek original of about 325 BC; said to have been found at Posilipo, Campania, Italy


 紀元前4世紀にギリシャで造られたヴィーナス像を、紀元後1世紀〜2世紀にローマがコピーしたもの。

テーマ展示:生と死(Living and Dying /Room 24)

 モアイ像が展示されていたり、そもそも部屋が随分と現代的な空間だったりと、大英博物館の中では異質な空間?

 世界各地の先住民族に関する展示があります。こちらはニュージーランドのマオリ人に関する展示。

 こちらはガーナに関する展示。