○イタリア:エルコラーノ遺跡

 1997年に世界遺産に「ポンペイ、エルコラーノおよびトッレ・アヌンツィアータの遺跡」として登録されたエルコラーノは、日本における知名度ではポンペイより低いとは思われますが、こちらもポンペイと同じく79年のヴェスヴィオ山噴火によって埋没した町で、当時の名前はヘルクラネウムと言いました。
 *エルコラーノとは、ヘルクラネウムがイタリア語化したもの。

 1709年に偶然発見され、1738年より本格的な発掘調査が開始。しかしポンペイよりもさらに地下深くに埋まっていることから難航し、ポンペイが発見されると発掘は中断。20世紀になって発掘が再開されますが、現市街と遺跡の範囲が重なっており、さらに遺跡の保存も問題となり、ポンペイのように大々的に発掘が進んでいるわけではありません。しかし保存状態は大変に良く、大変見ごたえがあります。
(解説:裏辺金好/撮影:孟保世 禁転載)








奥にヴェスヴィオ山が見えます。