14.ベルギーのリエージュ=ギユマン駅
さて、ケルンを昼前に出発した我々は、ICEでドイツ西部を抜けて、再びベルギーへ。
ベルギー東部の都市、リエージュ市(人口約18万人)の中心駅である、リエージュ=ギユマン駅にやって来ました。旅行の行先を打ち合わせする際、秩父路号所員に紹介された、壮大な建築の駅です。スペインの建築家サンティアゴ・カラトラヴァが設計し、ガラスとスチールで構成された、見事な大屋根が特徴的です。
如何せん、リエージュ自体に特筆するほどの見所は無く、この駅だけを見るために行程を組むと、相当な時間のロスになるのですが、ケルンと、この後に引き返して向かうドイツのアーヘンと組み合わせることで、何とか見に行くことが出来ました。
いろいろな角度から撮影してみますが、ホーム上に柱が殆ど無いため、ビックリするほど高い天井が、さらにその凄さを見せ付けてくれます。いったい、建築に幾ら費用を投じたのでしょうか。さらに、維持管理費は・・・??
大屋根を抜けてドイツ方面の先端も、立派なホーム屋根が設置されています。
おっと、なかなか重厚な電気機関車がやって来ました。
角度によっては小田急の小田原駅にも似ているかも?
改めてホーム全景を。ちなみに、5面9線の陣容です。
続いて外観を見ていきましょう。曲線が美しく、左右にゆったり広がったデザインです。
近づいてみると、様々なラインが複雑に構成されており、迫力満点です。
さらに近づいてみます。
階段を上ります。
改札が無いので、そのまま駅ホームに到着。いやあ、凄いわ、コレ。
ちなみにこの駅は高架駅で、1階はエキナカ施設として商業施設が入居しています。
それから駅の反対側は、このような感じ。こちらも、なんだか凄い雰囲気です。
駅前はヨーロッパらしい街並みが残る一方、再開発も行われており、工事中の場所が多いのが印象的でした。
ちなみに、駅しか紹介しなかったリエージュですが、幕末には最後の将軍、徳川慶喜の弟である、徳川昭武が1867(慶応3)年のパリ万国博覧会を訪問した後、ヨーロッパ各国歴訪の途中で視察に立ち寄り、リエージュの大鉄工場を見学し、ベルギー国王のレオポルド2世に感嘆した旨を伝えたそうです。(参考:司馬遼太郎 街道を行く35 オランダ紀行)
では、来た道を引き返して、今度はドイツのアーヘンに向かいます。