15.ピークトラムでヴィクトリア・ピークへ

 さて、少々不満な結果に終わった夜景でしたが、2泊3日の香港旅行の最終日を迎えます。実質的に使えるのは午前中のみですので、味野氏と相談の上で早朝からの出撃にしました。まずは、地下鉄に乗って中環駅で下車。昨日、ライトアップを見たビルを横目に見ながら坂を登り、ピークトラムの花園道駅へ向かいます。
 ピークトラムは昨日、あまりの人の多さに乗車を断念したケーブルカーのことで、これで香港を一望できるヴィクトリア・ピーク(太平山)へ行くのが最初の目的です。

早朝から路面電車も頑張っています。

花園道駅はピークトラムの歴史博物館のようになっています。初期の車両も展示(レプリカかどうかは不明です)。

ホームで列車を待ちます。

すると、ゆっくりと車両がホームへ入線してきました。

車内の様子。通常、ケーブルカーは車内が階段状になっており、車体も平行四辺形になっていますが・・・。
こちらは通常の鉄道車両と全く同じ。単純に車両全体が上を向いています。重力を感じるぜ!
 厳しい勾配を登っていきます。観光鉄道の要素が強いですが、周りに住宅地もあるので、複数の駅があります。そもそも、このピークトラムは涼しさを求めて、この場所に居を構え始めたイギリス人たちの交通手段として1888年に登場したものです。


そして終点の山頂駅へ到着。

駅前では先代のピークトラムが大事に保存されていました。車両の劣化を防ぐため、屋根つきの展示は重要です。

ピーク・ルックアウト
 1901年に建てられたセダン・チェア人夫の待機所で、現在はレストランとなっているクラシックな建築です。ちなみにセダン・チェアとは輿(こし)のようなもので、かつてのイギリス人は中国人の人夫にこれを担がせ、その上に乗って山麓と山頂を往復していました。


そして香港の風景を一望。・・・九龍半島側が、霞んでいて良く見えませんが。

山頂駅から下っていくピークトラムを撮影。鉄道ファンとしては外せない1コマです。

こちらが山頂駅&ピーク・タワー(凌霄閣)。最上階が展望台となっていますので・・・やはり、行って見ますか!

なかなか開放的なデザインのピークタワー内部。
1996年にイングランドの建築家、テリー・ファレルによって設計されたもの。

さあ、展望台!有料ですが、それに見合った価値は・・・微妙でした。さっきとあまり変わらん。

せっかくなので反対方向を撮影して、せめてもの慰みとします。

再び山頂駅へ行き、また下っていきます。

花園道駅の全景。こちらも随分と巨大な駅ビルを持っています。