2.台南への旅

 前日の夜は、ただ夜店にふらりと立ち寄る程度で寝るつもりだったのが、思わぬ本格的な観光になり、夜景撮影に興じた二人。ならば、翌日はゆっくりに出発・・・かと思いきや、朝6時に起床します。普段の出勤よりも起きるのが早いぞ・・・。

 そして、ホテルの窓を開けたら見えたのが上写真。
「ムスタファさん、ムスタファさん、寝てる場合じゃないですよ! 台中駅が実に美しい姿を魅せてくれています!」
「騒がなくても解ってるって。しかし、確かに凄いなあ。」
 というわけで間近で見るべく、目にも留まらぬスピードで出発の準備を整え、さっさとホテルを出発し、台中駅に向かいます。

○台湾新幹線の高架橋を見ながら台南へ

 さて、朝食を食べる間もなく台中駅へ。切符は前日に購入していますので、ただ改札に入るだけ。
 セブンイレブンで、おにぎりを買おうかなと私は考えていましたところ、さすがムスタファ顧問は私のような安直な手法をとらない。駅の売店で、オリジナルの「おにぎり」を購入。そして、いざ列車に乗り込みます。

台中駅
 改めて正面から撮影。規模としては小さめですが、しかし立派な駅舎です。今後ともぜひ、使い続けて欲しいですね。

富春大飯店
 反対側を振り返れば、我々が宿泊した富春大飯店。お世辞にも豪華とはいえませんでしたが、値段に見合った設備でしたし、なによりベッドが広かったのが嬉しい。また、ここまで駅に近いと、朝早い出発でも苦になりませんわね。
台中駅舎内
 切符は基本的には窓口で購入。そのうち、JRのように端末で指定席券などを購入できるようになるのでしょうか。
台中駅舎内
 左写真から反対側の雰囲気。
台湾鉄路普通列車
 台湾は地下鉄や新幹線などの一部を除けば、国営の台湾鉄路が運営。日本の国鉄(→JR)と違い、路線は都市を結ぶ幹線程度しかなく、非常に少ない。従来は列車の本数も少なかったようですが、最近は民間が運営する台湾高鉄(新幹線)の開業を見越し、新路線の建設や近距離列車の大幅な増発で、通勤通学輸送の強化に努めています。
台中駅構内
 台中駅は台湾鉄路西部幹線しか路線が接続していないため、ホームの数は少なく、規模としては小さいです。
台中駅古写真
 ホームの連絡地下通路には台中駅の古写真が多数展示。上写真はその1つで、1917年に建築されたときの姿。
光号
 さて、我々が乗り込んだのは6時48分発の光号。台湾鉄路は日本では特急に当たる自強号、急行に当たる光号、準急(快速)に当たる復興号の3本が、優等列車として存在しています。
 光号は電気機関車が客車を牽引するスタイル。
朝食
 さて、先ほど売店で購入したおにぎりを食します。中に豚肉などの具が入っていまして、肉まんの「おにぎり」版。なかなか美味しい!!
沿線の風景
 彰化〜員林にて。
台湾高鉄(台湾新幹線)
 員林〜田中にて。開業が延び延びになっている台湾高鉄(新幹線)の線路と交差します。この部分だけ見ると、まるで日本の風景のようです。
沿線の風景
 員林〜田中にて。
二水駅
 二水駅では停車。え〜、ちなみに光号。走行中もドアが開いたままの箇所が多数で、デッキに立っている人はかなり危険。まあ、怖ければ自分で閉めればいいんですけどね。
二水駅
 日本製のディーゼルカーが停車中。ちなみに、今後は台湾鉄路の通勤電車に日本車輌製の車両が大量投入される予定。新幹線以外でも、日本の車両が数多く走るようになります。
斗南駅
 
台湾高鉄(台湾新幹線)
 隆田〜善化。またまた台湾高鉄と交差します。
台南駅
 さて、目的地である台南駅に到着。さっそく列車の先頭まで行って撮影しなければなりませぬ(笑)。列車はこのまま南下し、高雄を経由して、台湾東部の台東まで行きます。
台南駅
 9時19分発、嘉義行きの上り普通電車。韓国の大宇製の車両です。
台南駅
 台南駅も戦前に建てられた非常に美しい近代建築で、1936年築。日本語が話せる年配の観光ガイドの方にパンフレットをもらい、荷物を預けます。
鄭成功銅像
 駅前には台湾の民族英雄として名高い、鄭成功の銅像が。今回は、彼に関する史跡を中心に見ていくことにしました。まずは、時間節約のため、タクシーで台南市郊外の安平地区へ行きます。ムスタファ顧問、早速タクシーの運ちゃんと話をつけ、いざレッツゴー!
 とは言え、タクシーに乗る際の会話すら出来ない所長。
 ちょっと情けない・・・。