TGV-TMST
フランス国鉄が保有する「ユーロスター」用3220編成。
(写真:パリ北駅/撮影:裏辺金好)
●いわゆるユーロスターだが、一部はフランス国内用に転用
フランスではTGV−TMST、イギリスではクラス373と呼称されるグループは、上写真のスリー・キャピタルズ編成(3首都、つまりはパリ、ロンドン、ブリュッセルの意)と、ノース・オブ・ロンドン編成の2種類が存在。両編成併せて38編成と機関車の予備1両が誕生した。まずはスリー・キャピタルズ編成について。
ほとんどはユーロスターとして運用されているが、フランス国鉄が保有する16編成のうち3編成は国内用TGVとして運用されている。主にフランス北部のリールとパリ間のTGVに当てられ、塗装もTGV標準の銀色になっている。なお、編成番号3000番台がイギリス国鉄所有、3100番台がベルギー国鉄所有、3200番台がフランス国鉄所有として誕生した。
次にノース・オブ・ロンドン編成について。
編成番号3300番台である、このグループは元々はイギリス国鉄が保有。「ユーロスター」の中でも、パリから英仏海峡トンネルを通り、イギリス北部の都市までの直通する列車を運行するために用意した編成だったが、色々と困難があり計画は中止。合計7編成製造され、これらはスリー・キャピタルズ編成の20両編成のに対して、こちらは16両編成である。
ちなみにイギリス国鉄民営化に伴い、スリー・キャピタルズ編成と同じく、ユーロスター運営会社の子会社であるロンドン・アンド・コンティネンタル・レイルウェイズに売却された。さらに2000年〜2005年はイギリスの旧GNER社にリースされ、ロンドンと北部の都市を結ぶ特急列車として運用されていた。
そして今では3308編成を除いてフランス国鉄に貸し出され、フランス国内のTGVとして運用されている。
●TGV用スリー・キャピタルズ編成
(写真:パリ北駅/撮影:裏辺金好)
中間車両の塗装も通常のユーロスターとは違い、TGVの中間車に使われている青か赤のラインが入っている。
(写真:パリ北駅/撮影:秩父路号)
●TGV用ノース・オブ・ロンドン編成
(写真:パリ北駅/撮影:裏辺金好)
ユーロスターのロゴもうっすらと見える。
(写真:パリ北駅/撮影:裏辺金好)