NTV AGV575電車
鮮烈な塗装でデビューした「イタロ」。
(写真:フィレンツェ・カンポ・ディ・マルテ駅/撮影:裏辺金好)
●基本データ
デビュー年:2012年保有会社:NTV
最高速度:360km/h(設計上の速度)
●解説
本形式は、フランスのアルストム社がTGVの後継車両として開発した次世代高速鉄道車両「AGV(アジェヴェ)=Automotrice a Grande Vitesse 高速自走車両の意)で、従来の動力集中方式から日本の新幹線などと同じく、動力分散方式に変更したのが特徴。なお、時速300km/h以上で運転される高速車両であるが、連接台車であるのが新幹線とは大きく異なる構造である。AGVは、イタリアのNTV社(Nuovo Trasporto Viaggiatori =新旅客輸送の意)が全世界に先駆けて導入。「イタロ」の愛称が与えられ、2012年4月28日よりミラノ〜ローマ〜ナポリ間で運転を開始したのを皮切りに、ローマ〜ヴェネツィア間など、様々な路線に勢力を拡大している。また、フェラーリと同じ赤色を採用していることから、フェラーリ特急との異名も持つ。
なお、NTV社は欧州連合(EU)の法改正を受けて国際旅客鉄道輸送が2010年より自由化されたことにより、これまでイタリア国鉄の流れを汲むトレニタリアが独占的に運行していた路線へ民間企業が参入できることになったことから、フィアットの会長ルカ・コルデーロ・ディ・モンテゼーモロ(後に子会社のフェラーリ社長)と、トッズのデッラ・ヴァッレ社長ら実業家などが中心に設立された鉄道会社である。路線は保有していない。
(解説&撮影:裏辺金好)
●車内の写真
1号車のClubは最も高級な座席車で、個室もある。
座席クラスとしては2番目の「Prima」。日本ではグリーン車に相当。
標準的な座席クラスである「Smart」。
●号車別写真
1号車。イタロは車体側面に列車の座席クラスを記載。Clubが最も高級で、個室車両もある。
(写真:ローマ・ティブルティーナ駅。以下すべて)
2号車。先ほどとは別編成の写真で、サムスンのスマートフォンの広告がドアに貼られていた。
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