ロンドンの路面電車「トラムリンク」〜イギリス〜
○解説
20世紀末、南ロンドンに住む人々は不満を抱いていた。路線図を見れば一目瞭然、北ロンドンに比べ、南ロンドンの地下鉄包囲網は貧しく、列車も近距離には不向きだ。バスや車も渋滞などで不便だった。(下のリンク参照。緑の点線がトラムリンク)
そこで持ち上がったのが「クロイドン・トラムリンク」(Croydon Tramlink)計画。2000年5月に開業し、南ロンドンの中心部となるクロイドン区とその辺りを路面電車でつなぎ、今までは車やバスでしか行けなかったところも容易に行けるようになり、今では市民の大切な足となっている。
中心駅はクロイドン区内のイースト・クロイドン駅で、多数の鉄道会社も乗り入れており、南ロンドンの玄関口となっている。トラムリンクには3系統あり、基本的にイースト・クロイドン駅を起点としている。運行区間は3割路上、7割専用軌道上といったところ。
料金は現金で£2.00(400円)、オイスターカード(Oyster Card、東京のSuicaのロンドン版)では£0.90(180円)均一。しかしちゃんとした請求システムがないため最近は不正乗車が多いとか・・・
使用車両はカナダのボンバルディア社製のCR-4000系(2008年7月現在)。1編成連接台車でつながっている2両となっている。電源は750Vの架線で、最高速度は50mph(80km/h)。なお、上写真は運営会社が2008年に民間会社のファーストグループからロンドン市交通局に代わったことに伴う新塗装。
ロンドン交通地図リンク:
http://www.tfl.gov.uk/assets/downloads/tube-dlr-trams-and-train-travelcard-zones-map.pdf
(撮影:秩父路号様 禁転載)
●ギャラリー
ロンドン市交通局に運営が変わり、駅名標デザインも一新された。
トラムリンク旧塗装。
島式1面、相対式1面、3線のイースト・クロイドン電停。駅の真正面にある。
街中では電停が歩道とほとんど同化している。
路上を行くトラム。
大きなカーブを描く。
車内は基本的に超低床構造となっている。
郊外の電停に停まるトラム。