第126回 自民党ーその組織を解剖する
担当:TYIM1983
実は6月の自民党本部職員募集の説明会に行ってきました。
そこでもらったパンフレットから、現在の自民党の組織がどういうものか書き出してみたく思います。
立党日 昭和30年11月15日
現在の自民党 党員数 約141万人
国会議員数 衆議院250 参議院114 計364名
主な党役員(2005.6月現在)
総裁 小泉純一郎 幹事長 武部勤 総務会長 久間章生 政務調査会長 与謝野馨
参議院会長 青木幹雄 参議院幹事長 片山虎之助
(なお、幹事長・総務会長・政務調査会長をいわゆる党三役と呼ぶ)
支部組織 本部−47都道府県支部連合会
|―衆議院選挙区支部――市区町村支部
|―衆議院比例区支部・参議院選挙区支部・参議院比例区支部
|―職域支部
約7600もの支部があるらしく、これらの間で迂回献金が頻繁に行われているのだと推測されます。
さて、ここまでは少し調べればすぐにわかる自民党の基礎データ情報。
面白いのはここからです。すなわち、自民党を運営する事務局がどうなっているかをご紹介します。
職員 180名 (男120・女60) 平均年齢 約40歳
勤務時間 午前9時〜午後5時半
休日・休暇 週休2日(土日)、祝祭日、夏・冬休み、慶弔・年次有給休暇、リフレッシュ休暇、
育児・介護休業
給与 俸給+各種手当(調整・役職・扶養・時間外・住宅・通勤など公務員に準ずる)
昇給年1回、ボーナス年2回(6月・12月)
保険・福利厚生 各種社会保険(雇用・労災・健康・厚生年金等)
職員共済制度・厚生年金貸付制度・保養所
教育・研修 新人研修・遊説研修・新人フォロー研修・内閣府「青年の船」派遣・
民間研修機関派遣・管理職考課者研修等
部署概要
1.総裁・幹事長室
@ 党務を執行する幹事長の秘書業務全般
A 役員会等の各種会議への対応
B マスコミへの対応
2.政務調査会
@ 政務調査会長の秘書業務全般
A 政策立案過程における省庁、関係団体との調整、対応
B 部会等の会議設定、運営のための連絡、資料作成等
3.組織本部
@ 入党促進、党員管理、青年・女性局党員への対応
A 都道府県支部をはじめとする各支部への対応
B 友好団体、各種団体、労働組合等への対応
4.広報本部
@ 機関紙・詩篇集、公式サイト運営による登場報の発信
A ポスター・ビラ、テレビ等の党広報の企画、製作
B 学者、文化人等の各界著名人への働きかけ
5.選挙対策本部
@ 全選挙区情勢の調査、情報収集、データ分析
A 調査、分析に基づく選挙戦略の構築
B 選挙時における届出書類の作成等の選挙事務全般
6.国会対策委員会
@ 国対委員長室の運営及び秘書業務全般
A 本会議、常任・特別委員会を円滑に行うため、省庁・院・各会派との調整・対応
B院への各種届出、登録等の事務手続き
7.その他の部署
総務局、総務会、経理局、財務委員会、情報調査局、国際局、冬季委員会、中央政治大学院、党改革実行本部、総合企画室、立党50年記念事業準備室
さて、ここまで自民党内にはどんな組織があるかを紹介しましたが、如何でしたでしょうか。
そうですね、基礎データはよく解ったけど、現場の「声」というのを聞いてみたいですよね。というわけで、まとめてみました。
以下は自民党本部職員募集の説明会でさまざまな方が言っていたことです。
・ 勤務時間はずれることも度々ある。
・ 遠方の選挙に駆り出されることもある。本部は東京なのに広島とか。そこで1ヶ月間過ごしたとのこと。選挙ともなると11時まで働くなんてのもあるだろう…。
(人数が意外に少ないですからね by裏辺所長)
・ 武部幹事長は党職員からも議員を出したいが、党職員の偉いさんは乗り気でない様子。
・ 党職員は裏方であるが、ある程度政局に関係ない仕事とも言える。
・ 7時半から仕事なんてのもある。
・ 福利厚生においてはローンを借りることも可能。
・ 教育・研修については、実のところあまり充実してない。
以上、今回は自民党という組織について、ざっと眺めてみました。