信号機がある高速道路って?
担当:
こうちゃん
まずは上の画像をご覧ください。ここは九州自動車道・小倉南IC〜八幡ICにある、「福智山トンネル」の手前です。よく見ると、上に信号機があるのがわかります。しかし、本来高速道路は信号なしで走行可能な道路のハズですが・・・。
と言うわけで、今回はこれがどういうことか、説明します。
まず、さっきの写真。あれは「
トンネル信号機」と言います。
これは九州道・肥後トンネルや加久藤トンネル、関越道・関越トンネルなどの
5km以上の長さのトンネルや、
トンネルが連続していて、合計が5km以上になるトンネル(上の写真の福智山・金剛山トンネル)、日本坂トンネルや首都高速の一部トンネルに設置されています。これは、非常に距離が長いトンネルだと、トンネル内で火災や事故等が発生してもわかりづらいため、信号が設置されています。
ただし、首都高速は1300m程度の長さでも設置されているところもあるので、そこは高速道路会社と警察、国土交通省の判断となるようです。ちなみに、設置は高速道路会社ではありません。各都道府県警察が行います。(警察の管轄です。)事故や火災が発生していると赤色灯がつき、車両は進入できません。トンネル入口前の停止線に停車する必要があります。黄色だと故障車があったり、渋滞していたりするときについています。
ちなみに、トンネル信号機がつけられるようになったのは、1979(昭和54)年7月に起きた「
日本坂トンネル火災事故」が元となっています。
概要を説明しますと、日本坂トンネル(現在の上り・右ルートのトンネル)にて多重衝突事故が発生、車両から火災となりました。それに伴い、道路公団は「火災 進入禁止」という表示を電光掲示板に出し、車両が通過しないようにしました。が、気づかずに進入する車両が多くでて、事故は大きく拡大。死者7人、173台が焼失、東名高速が1週間不通になるという大惨事となりました。
このような事故の反省から、事故が気づきづらい長大トンネル入口に信号機が設置されるようになったと言われています。・・・が、当初は道路公団、建設省は積極的ではなく、警察、道路公団、建設省の3者間で論争が起きることもあったようです。