レタスってどんな野菜?
担当:裏辺金好
レタスは古くから食用にされてきたキク科アキノノゲシ属の一年草または二年草。
原産は地中海沿岸、西アジアと北アメリカの温帯地方です。また、英語での名前(Lettuce)があまりにも一般的で、もはや和名で呼ぶことはありませんが、「ちしゃ」(チシャ)という和名があります。その語源は、茎の断面を切ると、断面から乳液が出ることから、古くは「ちさ」(乳草=「ちちくさ」の略)と呼んだことから。
味は僅かな苦みがあるのが特徴で、冷水で洗うと歯触りが良くなります。また、約96%が水分であり、葉が傷つきやすいため、取り扱いには要注意。調理の際にも、金属製の包丁で切断するのではなく、手でちぎる方がベターです。
一口にレタスと言っても、大別すると4種類あります。
(1)ヘッドレタス (玉レタス)
和名では「タマチシャ」。さらに細分化すると、上写真のクリスプヘッド型(一般的な結球性のレタスで、日本で単にレタスと言えばこれ。クリスプ=「ぱりぱりした」の意味で、歯触りがよい)と、結球が緩いバターヘッド型(日本ではサラダ菜と呼ばれ、しんなりとしている)に分かれます。
(2)リーフレタス
和名では「葉チシャ」又は「チリメンヂシャ」。レタスの原種に近い結球しないタイプで、代表例としてサニーレタスやカッティングレタスがあります。
(3)立ちレタス
和名では「立ちヂシャ」。ゆるく結球するタイプで、白菜のように丈の高い球状になります。代表例としてロイメンレタスがあり、日本ではそれほど普及していませんが、アメリカではメジャーです。
(4)ステムレタス
アスパラガスレタスとも言い、和名では「茎チシャ」ステムとは茎という意味で、30cm程にまで生長する茎を食用にします(葉は食用に向きません)。生で食べるほか、炒め物や煮物に使うほか、乾燥して水で戻して漬け物に加工した「山クラゲ」というのもあります。
さらに、この仲間として「掻きヂシャ」があり、こちらは成長する葉を順次掻きとって使用。韓国料理で、焼き肉を包んで食べるのに使用するレタスは、掻きヂシャの一種で、韓国ではチマサンチュ(味噌を包む、の意味)と呼ばれるものです。