キュウリってどんな野菜?

担当:裏辺金好

〇基本データ

 キュウリはウリ科の蔓(つる)性一年草で、緑色の果実を食用にします。
 漢字で書くと、胡瓜または黄瓜。「胡瓜」と書くようになったのは、胡(西域)からきた瓜という意味で、「黄瓜」と書くようになったのは、完熟すると黄色になることに由来しています。(現在では完熟していない、緑色の状態で食べます)

 原産地はインド北部のヒマラヤ山麓と考えられており、前3世紀には栽培されていました。さらに、前2世紀には古代エジプトへ、1世紀には南ヨーロッパや北アフリカに伝わっています。また、日本にも中国経由で入ってきており、平城京から種子が出土していることから、少なくとも奈良時代には食用にされていたと考えられています。

 もっとも、ヨーロッパでは栽培が盛んになったのは16世紀から。日本では江戸時代末期〜明治時代にかけて栽培が盛んになり、伝来したのが古い割には、メジャーになったのは比較的最近のことです。

 栄養素はビタミンC、カロチン、カリウムを含みますが、90%は水分。栄養価は高くありません。

〇様々な種類

 スーパーで見かけるのは1種類程度が殆どですが、キュウリも様々な種類があります。以下にその一部を記します。

(1)白いぼきゅうり
 上写真のキュウリで、流通の9割はこれ。皮は薄く、実はみずみずしく柔らかいにもかかわらず、歯切れが良いのが特徴です。旬は夏から秋ですが、温室栽培もあって、一年中流通しています。

(2)四葉きゅうり
 白いぼキュウリの一種で、中国北部や中部に見られるもので、表面にしわや白いぼが多いのが特徴です。本葉が四枚付いた頃から実がなるのが名前の由来。

(3)加賀太胡瓜(かがふときゅうり)
 石川県の伝統野菜で、直径7〜8cm、実が白瓜のように太く育つのが特徴の種類。重さが1kgを越えるものもあり、普段見かけるキュウリとは大きく異なります。

(4)ロシアキュウリ
 ヨーロッパでよく栽培されており、太めのキュウリです。皮はやや硬く、実は締まっています。

(5)マーケット・モア
 アメリカやカナダで一般的なキュウリ。

棒