ビスケットとクッキーの違いは?

○日本では区別がありますが・・・

 まずは各々の語源から。
 ビスケットの語源は、ラテン語の「ビス・コクトゥス」(2度焼かれたもの)を語源とする、フランス語のビスキュイ(biscuit)」に由来するイギリス英語。一方、クッキーは、オランダ語の「クオキエ」(小さなお菓子)を語源とし、アメリカ英語ではクッキーとなりました。

 さて、実質的にはビスケットもクッキーも同じものですが、両方の単語が伝わってきた日本では、両者を区別することにします。こうして、「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」が昭和46年に定められ、ビスケットのうち「糖分、脂肪分の合計が重量百分比で40%以上のもの」がクッキーとされました。

 ちなみに、アメリカのビスケットはイギリスのスコーンに近いもの。ケンタッキーフライドチキンでビスケットを注文すると、ふんわりしたものが出てくるのは、そのためなんですね。

「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」
第2条第2項
 この規約で「ビスケット」とは、小麦粉、糖類、食用油脂及び食塩を原料とし、必要により澱粉、乳製品、卵製品、膨脹剤、食品添加物等の原材料を配合し、又は添加したものを混合機、成型機及びビスケットオーブンを使用して製造した食品をいう。
第3条第1項第1号
 ビスケットのうち施行規則に定めるものにあっては、クッキーと表示することができる。

「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」施行規則
第3条
 規約第3条第1項第1号アに定めるクッキーとは、次に掲げるものをいう。
 (1) 「手づくり風」の外観を有し、糖分、脂肪分の合計が重量百分比で40%以上のもので、嗜好に応じ、卵、乳製品、ナッツ、乾果、蜂蜜等により製品の特徴づけをおこなって風味よく焼きあげたもの
 (2) その他、全国ビスケット公正取引協議会の承認を得た場合
http://www.biscuit.or.jp/summary/data/hyoji.pdf

【参考】
(一社)全国ビスケット協会 http://www.biscuit.or.jp/top.html
(解説:裏辺金好)

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