大河島城 だいがしま
所在地:広島県福山市
交通・最寄駅:
JR山陽新幹線・山陽本線 福山駅よりバス

   

 こちらも古代から瀬戸内の海上交通の要衝として発展してきた鞆の浦にある城で、南北朝時代の物である。1342(康永元)年には、この城を守る南朝方・桑原伊賀守と北朝の足利田で戦闘となり、桑原側は全滅したという悲劇を持つ。ただし、一族は未だに存続し、境内には墓などもある。
 また、足利尊氏と対立した弟・直義の息子・直冬が1349年に中国探題として在城したことも。その後は、海賊である村上水軍の一族が領有した。なお、この頃までは島にある海城だったが、1600年に埋め立てられ鞆の浦と陸続きになった。そして海賊の城としての役目も終え、この頃に円福寺(写真)が建てられている。

(写真・本文:裏辺金好)