一畑電車2100系


導入当初の標準塗装。
(写真:北松江線 大津町駅/撮影:デューク)
     

●基本データ

デビュー年:1963(昭和38)年/一畑電車デビュー年:1994(平成6)年
運行区間:北松江線、大社線

●京王の名車は山陰でも活躍

 一畑電車のイメージを大きく変えた車両で、京王帝都電鉄(現、京王電鉄)5000系を導入したもの。
 京王5000系は、京王線の架線電圧を600Vから1500Vに昇圧する際に登場した車両で、それまでの京王線のイメージを一新した画期的な車両で、特に1969(昭和44)年度に製造されたグループは、関東では初の冷房搭載の営業用通勤電車でもある。

 一畑電車(当時は一畑電鉄)に譲渡されて2100系となった車両は、2両編成×4本であるが、1995(平成7)年3月に竣工した2編成(2103F、2014F)は、側面の中央扉を1つ埋めて2扉とし、非常に長いロングシートを装備している。

 2012(平成24)年7月28日から、2101・2111号車が京王帝都電鉄時代の塗装に復元されて運行を開始した。さらに同年12月からは、2102・2112号車が1970(昭和45)年〜2006(平成18)年まで採用していた一畑電鉄の旧標準色となった(※2100系に塗られたことはない)。

 また、2013(平成25)年8月10日からは2103・2113号車がイベント対応車両に改造。これは塗装変更のほか、
 ・座席配置を従来の通勤型ロングシートから外向けで固定できる二人掛けソファー型シートに変更
 ・運転席背面に可動式サービスカウンターを設置
 ・助士席背面に高床式2人用クロスシートを設置し、前面展望(パノラマビュー)専用席とした。
 ・ロングシート前に折りたたみ式テーブルを新設し、定期列車運行時には取り外し可能とした。
 ・回転式クロスシート側窓下部に、固定式テーブルを新設 (以上、公式ホームページより引用)
 といった座席配置等の大幅な刷新が行われている。

 加えて2013(平成25)年9月21日からは、2104・2114号車が、「ご縁の国しまね」観光PRキャンペーンの一環として「ご縁電車しまねっこ号」ラッピング車となった。これにより、従来の一畑電車塗装は一旦姿を消している。

●カラーバリエーション一覧


2012(平成26)年から2018(平成30)年まで、京王時代の塗装に復元されていた2101編成。
(写真:北松江線 高ノ宮〜松江フォーゲルパーク/撮影:リン)

2018(平成30)年からデハニ50形をイメージした塗装になった2101編成。
(写真:大社線 川跡〜高浜/撮影:リン)

2012(平成24)年に一畑電鉄時代の旧標準色に復刻された2102編成。2018(平成30)年1月に引退した。
(写真:北松江線 雲州平田駅/撮影:リン)

2013(平成25)年7月にイベント対応車両に改装された2103編成「IZUMO-BATADEN 楯縫」。
(写真:北松江線 高ノ宮〜松江フォーゲルパーク/撮影:リン)

2013(平成25)年に9月から2019(令和元)年8月まで「ご縁電車しまねっこ号」ラッピング車として運転された2104編成。現在はデハニ50形風塗装になっている。
(写真:大社線 電鉄出雲市〜出雲科学館パークタウン前/撮影:リン)

●車内の様子


「ご縁電車しまねっこ号」の車内
(撮影:鐵)


「ご縁電車しまねっこ号」の座席の模様は複数パターン存在。
(撮影:鐵)

●細部


行先表示器
(撮影:鐵)

おまけ。1000系ご縁電車しまねっこ号Uとの並び。
(写真:川跡駅/撮影:鐵)

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