連載期間:2003年6月号〜2006年6月号(角川書店「ガンダムエース」)
ジオン公国は、地球連邦政府に対し宣戦を布告。同時に、サイド2への毒ガス作戦、及びコロニーを地球に落下させるブリティシュ作戦を発動した。 その時、ジオン軍が地球に向けて落とそうと目をつけたコロニー、アイランド・イフィッシュの近くには地球連邦軍の巡洋艦トータチスがいた。作戦を見られては困るジオン軍は、このトータチスに対してモビルスーツ「ザク」で攻撃をかける。その圧倒的な強さに甚大な被害を受けたトータチスだったが、多大な犠牲を払いながらも、クルー達の必死の努力でアイランド・イフィッシュに不時着する。 そこで、彼らは毒ガスによってコロニー内の人々が虐殺され、さらに他のコロニーが全て破壊されたこと、そして、自分たちがいるコロニーが地球に向けて落下しようとしていることを知る。イライザ艦長、ナダ中尉などのトータチスのクルー、それから奇跡的に生き残っていた士官候補生のシロー・アマダ達は、このジオン軍の作戦を食い止めるため、コロニーの破壊工作に打って出る。一方でジオン側も、ザクのパイロット、エリザ・ヘブン達に、この生き残り達を抹殺するように指令し、トータチスのクルーは次々と命を落としていった。 一方、遅ればせながらジオン側の動きに気づいた地球連邦軍のティアンム中将率いる艦隊は、ジオン軍に対し戦いを挑む。しかしミノフスキー粒子と、モビルスーツの圧倒的な性能の前に艦隊は次々と消えていく。また、トータチスのクルーの生き残りのフェゼ副長が、何と生身でジオンのデータを届けに行くが、誤って味方によって撃たれてしまい、宇宙へと散ってしまった。 それでもイライザ艦長達は核爆弾のセッティングを完了し、ジオンからザクを奪いコロニーからの脱出を図る。 これに対し、エリザは核爆弾の爆発を防ぐために解除を試みる。逆にそれを食い止めようと、地球へと落下する『アイランド・イフィッシュ』の中で、エリザとナダは互いの信念をかけて最後の戦いを繰り広げる。U.C.0079年1月10日、地球はついに運命の瞬間を迎えることに・・・。
コロニー落とし阻止を巡る緊迫したゲリラ戦が描かれ、また第08MS小隊に登場するキャラクターも登場。彼らが08小隊に赴任するまでの動きも見ることが出来る。緊迫感のある白兵戦など漫画のテンポもよく、さらに「撃沈された艦のクルー」達の行動を描くという珍しい作品で、お薦めの作品。 ただ、コロニー落とし前に、コロニー内部でここまで戦闘をやっていたのか、ちょっとこじつけな設定のような気もしないでもない。
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