207系一般形電車(900番台)


JR東日本の207系。常磐線各駅停車から東京メトロ千代田線乗り入れのため、前面に貫通扉が付く。
(写真:常磐線 松戸駅/撮影:裏辺金好)

●基本データ・運用区間

デビュー年:1986(昭和61)年
元保有会社:国鉄、JR東日本
元運行区間:常磐線(各駅停車)、東京メトロ千代田線

●1編成しか製造されなかった常磐線の希少車両

 207系900番台は、国鉄が初めて営業用車両にVVVFインバータ制御を採用した車両で、10両編成×1本が誕生。川崎重工業(1・5・6・8・9・10号車)と東急車輛製造(2・3・4・7号車)が製造を担当した。

 車体は205系に準じたステンレス製軽量車体であるが、前面中央部に非常用貫通扉が付くなどデザインは異なっている。車内は205系に準じたもので、オールロングシートである。

 1986(昭和61)年12月29日から常磐線(各駅停車)と直通運転先の営団地下鉄(のち東京メトロ)千代田線で活躍を開始したが、当時はVVVFインバータ制御の車両は高コストであったことから量産は見送られた。

 JR東日本に承継されたのちも大きな変化はないまま活躍を続けていたが、同線の主力車両である203系と共にE233系2000番台で置き換えられることになり、2009(平成21)年12月に引退した。

 なお、JR西日本の207系とは技術的なつながりはない。

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