京阪電鉄3000系(2代目)
2021(令和3)年からプレミアムカーを組み込んでいる3000系。
(写真:京阪本線 関目駅/撮影:ネオン)
●基本データ
デビュー年:2008(平成20)年運行区間:京阪本線、中之島線、鴨東線
●中之島線開業に合わせて誕生した京阪電鉄の顔
京阪電鉄が2008(平成20)年に開業させた中之島線(天満橋〜中之島)用に開発した車両で、愛称はコンフォート・サルーン(COMFORT SALOON)。主に快速急行に充当されることを目的とし、登場時から京阪電鉄が新たに制定した塗装をまとうが、この3000系は濃紺色(エレガントブルー)と白色(アーバンホワイト)のツートンカラーに、腰部に銀色(スマートシルバー)の帯という専用の配色が与えられているほか、外観、内装ともに円弧を意識したデザインとなっている。
側面は3扉、車内は扉間が1列+2列の転換クロスシート、車端部がロングシートというセミクロスシート配置。さらにシートの表地には、座り心地が良くソフトな手触りが特長の「エクセーヌ」(東レ(株)の最高級スエード調マイクロファイバー素材)を用いる(京阪電鉄ホームページより)という、特急並みの快適さを提供する。
また、種別・行き先表示にフルカラーLEDを採用し、側扉上部には液晶ディスプレイ(LCD)表示器を設置しているが、これらは京阪電鉄の車両としては初である。
2017(平成29)年には正面貫通扉部分のガラスを下方に拡大し、液晶ディスプレイと装飾灯が新設された。これにより、特急運用時に京阪特急でお馴染み「鳩マーク」、快速特急「洛楽」運用時に「洛楽」の愛称を前面に表示するようになった。
さらに2021(令和3)年1月31日からはプレミアムカーサービスを開始。これに伴い従来の3550形に代わり、プレミアムカーとして新造した3850形を組み込んでいるが、この車両にはAGCと交通電業社が開発した「infoverre Windowシリーズ Barタイプ」を、営業用の鉄道車両としては世界で初めて導入。これは、総厚26oの複層ガラスの層間の僅か16oの空間に小型化した制御基板と行先表示機を内蔵したもので、省スペース化と従来よりもクリアな視認性が特徴。車内の案内表示器にも採用している。
●車内の様子
普通車の車内
(撮影:リン)
プレミアムカーの車内
(撮影:鐵)
プレミアムカーの座席
(撮影:daikiti)
同じくプレミアムカーの車内
(撮影:daikiti)
●カラーバリエーションなど
2024(令和6)年1月20日から運転されている大阪・関西万博ラッピング列車。3005編成に施されている(プレミアムカーを除く)。
(写真:京阪本線 龍谷大前深草駅/撮影:鐵)
登場時のの3000系。京阪ロゴ、車両番号は前面中央下部にあった。なお、3000系は登場時よりオリジナル塗装が施されているのが特徴。
(写真:京阪本線 野江駅/撮影:裏辺金好)
前面形状変更後の姿で、プレミアムカーを組み込む前の3000系。
(写真:京阪本線 古川橋駅/撮影:鐵)
2013年の「きかんしゃトーマス」ラッピング
(写真:京阪本線 枚方市駅/撮影:ひょん君)
運転台下に「中之島線開業」のヘッドマークをつけて運行。
(写真:京阪本線 野江駅/撮影:最速通勤電車様 禁転載)