京阪電鉄70形


今もなお裏方で頑張り続けるもと70形72号車
(写真:寝屋川車庫/撮影:投稿写真 ※禁転載)

●基本データ

デビュー年:1943(昭和18)年
元・運行区間:京津線

●構内入換車として残るもと京津線用の車両

 京阪本線での本格的な高速運転を実施するために1917(大正7)年に登場した100形の足回りと、当時京津線で使用されていた50形に準じた車体を組み合わせて登場した京津線用の車両。なお、100形から流用した機器はもとを辿れば、1910(明治43)年の京阪創業時の車両1形のものであり、台車などは1世紀近くにわたって使用されているものといえる。

 70形は登場後、京津線で活躍していたが、1949(昭和24)年に発生した四宮車庫の火災によって全10両のうち9両が焼失、その時偶然にも工場に入場していた72号車のみが奇跡的に生き残り、80形に置き換えられる1967(昭和42)年まで京津線で活躍していた。

 京津線から引退した後は京阪本線の守口工場、移転後の寝屋川工場で構内入換車として使用され、車内への発電機搭載など改造が施されているが、今もなお現役で活躍している。  

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