栗原電鉄M18形(M182、M183)


現役を退き、若柳駅で留置されていたM182。
(写真:若柳駅/撮影:裏辺金好)

●基本データ・運行区間

デビュー年:1971(昭和46)年
栗原電鉄デビュー年:1991(平成3)年
元運行区間:栗原電鉄線

●栗原電鉄末期を代表する車両

 栗原電鉄でM18型と名乗る車両は2タイプあるが、ここで紹介するM182,M183の2両は元々、福島交通が日本車輌に発注して誕生した両運転台のモハ5300形電車で、2両が製造され、飯坂線にて常時2両編成で使用。 幅広の幌枠を持つ貫通式の前面スタイルが特徴である。

 1991(平成3)年、福島交通が東急電鉄7000系を導入し、電圧を1500Vへ昇圧したため、それまでの車両は全廃。これに白羽の矢を立てた栗原電鉄が、モハ5300形を導入することになった。

 栗原電鉄での形式名は、全長が18.7mであったことから先輩であるM181と同様にM18形を名乗り、車番はその追番としてモハ5318がM182、モハ5319がM183となった。塗装は福島交通のツートンカラーのままで、車輛形式と栗原電鉄の社紋、無線アンテナ設置以外の変更・改造はしなかった。

 そして同年11月より営業開始が開始され、3扉車であったことから、通勤・通学時間帯の乗降が容易になった。ただし、変電所の設備の問題でM182、M183の2両編成は不可能で、代わりにM15形やC15形との連結運転が行われた。

 残念ながら栗原電鉄での活躍は短く、「くりはら田園鉄道」開業に伴う気動車化のため、1995(平成7)年に廃車された。その後も長らく若柳駅で現存していたが、解体されて現存しない。


●M183


こちらも同じく現役を退き、若柳駅で留置されていたM183。
(写真:若柳駅/撮影:裏辺金好)

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