京都市交通局20系
「前面の造形に曲面を多用した近未来的なイメージ」の外観デザイン。配色は10系から引き継いでいる。
(写真:近鉄京都線 竹田駅/撮影:鐵)
●基本データ
デビュー年:2021(令和3)年 ※営業運転開始は翌年運行区間:烏丸線、近鉄京都線、近鉄奈良線(大和西大寺〜近鉄奈良のみ)
●伝統工芸を盛り込んだ烏丸線の車両
京都市交通局が烏丸線開業時に投入した10系1次車・2次車の置き換えを目的に投入した車両で、6両編成×9本=54両が2021(令和3)年度から2025(令和7)年度にかけて登場する予定。車内はロングシートで、座席モケットは一般座席に若草色、優先座席に茜色を採用。また、車椅子・ベビーカー利用者のほか、大きな荷物を持つ人への配慮を目的とした「おもいやりエリア」を両端車両に設置され、中央部に「立ち掛けシート」が設置。立ち掛けシートには伝統産業の素材を飾り付けるガラス張りのスペースを設け、車両及び編成ごとに異なる素材を飾り付けている。
このほかにも外観・内装デザインに京都の伝統産業素材・技法を活用しており、車両外観の「京都市交通局章」は「鎚起(ついき)」と呼ばれる(金属工芸)」を使用。また、中間車両の車内の吊手には「北山丸太」を使用し、「京都市交通局章」の焼印を入れたほか、「京くみひも」を巻き付けている。
さらに、車両内部の「標記銘板(事業者・号車)」には「京象嵌(きょうぞうがん)」を活用しているほか、車内の壁には釘隠しを使用し、いずれも編成ごとにデザインを変えている。