小田急1000形
小田急線の全線に渡って幅広い運用をこなす1000形。
(写真:小田原線 東海大学前駅/撮影:裏辺金好)
●基本データ
デビュー年:1988(昭和63)年運行区間:小田原線、多摩線、江ノ島線、箱根登山線
元運行区間:東京メトロ千代田線
●ステンレス車体を採用した通勤車両
小田急電鉄では、初のステンレス車体の電車となった車両。小田急の基本的な通勤電車スタイルをさらに洗練させ、9000形に代わって東京メトロとの直通運転にも使用されるようになったが、現在は新型の4000形に後を譲り、直通運転からは撤退している。編成は4両、6両、8両、10両と幅広く在籍しており、急行から各駅停車まで様々な運用に対応している。
また、1990(平成2)年〜1991(平成3)年には通勤ラッシュ対策として、側面ドア幅を1300mmから2000mm(運転室後ろは1500mm)に拡大したワイドドア車が登場して注目を集めた。しかし、効果は思ったほど得られなかったため、1998(平成10)年に1600mm分しか開かないように改造されている。
2015(平成27)年1月にはリニューアル編成が登場。インバーター制御装置に世界で初めて「フルSiC(炭化ケイ素)適用VVVFインバーター装置(三菱電機製)」を採用したほか、前照灯のLEDライト化、行先表示器のフルカラーLED化を実施。さらに車内も大幅に刷新され、壁面をブルー基調、床面を木漏れ日をイメージしたものに更新の上で、一般席をロビンスブルー、優先席をルベキュラーグレーのモケットに交換。ドア上への液晶ディスプレイ設置している。
●カラーバリエーション
2009年に登場した箱根登山線オリジナル塗装。箱根登山鉄道のイメージに合わせた塗装である。
(写真:箱根登山線 入生田駅/撮影:裏辺金好)
車体ラインカラー帯は、ロイヤルブルー色から4000形と同じインペリアルブルー色へ変更。
(写真:小田原線 秦野駅/撮影:裏辺金好)
2021(令和3)年1月23日から1096Fが、東京オリンピック・パラリンピックのラッピング列車となって運転。側面帯の下が8000形のようなアイボリー地となり、東京2020オリンピックのミライトワと、東京2020パラリンピックのソメイティが描かれている。
(写真:小田原線 厚木駅/撮影:裏辺金好)
●車内の様子
非リニューアル車(ワイドドア車)の車内。
(撮影:裏辺金好)
非リニューアル車(ワイドドア車)の2人掛け優先席。
(撮影:裏辺金好)
リニューアルされたた車内。座席、床面共に美しいデザインへ。
(撮影:裏辺金好)
17インチワイド液晶ディスプレイ(LCD)が2台設置された。
(撮影:裏辺金好)
フルカラーLED化された行先・種別表示。行先は日本語・英語を常時表示し、次駅案内は日本語と英語が切り替わる。
(撮影:裏辺金好)
●ワイドドア車
通勤ラッシュの切り札的存在と期待されたが、現在はご覧のように機能をフルに生かせない状態。
(写真:江ノ島線 藤沢駅/撮影:裏辺金好)