静岡鉄道クモハ18形


解体を前に一般公開された。
(写真;鉄道営業所/撮影:フジサン特急さま 禁転載)

●基本データ

デビュー年:1930(昭和5)年
元・運行区間:国鉄鶴見線、静岡鉄道

●ついに解体された戦前生まれの車両

 鶴見臨港鉄道(現、JR鶴見線)のモハ100形として誕生した車両で、新潟鉄工浅野造船所製。のち、国鉄の車両となり、引退後の1957(昭和32)年、モハ103、107、109の3両が静岡国体開催に伴う、静岡鉄道の輸送力増強用として譲渡された。

 それぞれクモハ18、19、20として活躍していたが、後継車両が早々に投入されて1967(昭和42)年11月に休車となり、クモハ20形が庫内入換、工事車両となった以外は解体。そして1997(平成9)年に軌道モーターカーに役目を譲り、クモハ20形は留置線で保管されていた。

 しかし保存には良い環境とは言えず、車体の腐食が進んでしまう。そのため、静岡鉄道では修繕工事は行わず解体を決定。これまで折角生き残ってきたが、2007年3月に惜しまれつつ姿を完全に消してしまった。なお、同型車は銚子電鉄デハ301(旧モハ115)として活躍していたが、こちらも現存しない。

●参考:銚子電鉄デハ301


ライト位置は静岡鉄道在籍車と異なっている。
(写真:仲ノ町駅/撮影:裏辺金好)

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