東京都交通局10−000形
製造時期によって仕様が異なる10−000形だが、7次車までと8次車では特に異なる。
(写真:京王新線 笹塚駅/撮影:裏辺金好)
●基本データ
デビュー年:1971(昭和46)年 ※試作車/1978(昭和53)年 ※量産車運行区間:都営新宿線、京王新線、京王線、京王相模原線
●長期にわたって製造された都営新宿線の主力
1971(昭和47)年、全電動車構成・セミステンレス車体の試作車4両が、来るべき都営新宿線の開業のために登場。地図式車内案内表示装置を世界で初めて採用したのが特徴で、三田線で試運転を行っていた(※なお、新宿線とは軌間が異なるため、試運転時は1,067 mmの狭軌対応台車を装備)。1978(昭和53)年より、都営新宿線(岩本町〜東大島間)開業のために量産車の投入が開始され、その後は1997(平成9)年登場の8次車まで、長期にわたって投入され続けた。同じ形式ながら登場年度によって仕様の変更を繰り返しているほか、更新改造を行った編成や、一部車両は先頭車を廃車の上、10−300形タイプの先頭車(10−300R形)を新製して編成も存在している。
後継車両の10−300形導入に伴い廃車が進められ、2018(平成30)年2月11日に8次車が引退したことを以て全車両が引退した。これに先立ち、10−300R形も2017(平成29)年2月14日に10−000形と運命を共にする形で引退しており、約10年という短命に終わっている。
●バリエーション
量産車と比べるとスッキリとした印象の試作車。
(写真:京王新線 笹塚駅/撮影:JS3VXWの鉄道管理局 ※禁転載)
6次車までのデザイン。後に一部車両は更新工事でLED方式の行先表示機を装備。また3次車から車体はオールステンレスになっている。
(写真:京王新線 笹塚駅/撮影:裏辺金好)
7次車(10-250F・10-260F)は当初からLED方式の行先表示機を採用。
(写真:京王新線 笹塚駅/撮影:裏辺金好)
8次車(10-270F〜10-280F)は前面デザインの変更、側面のコルゲートがビードプレスに変わり凹凸を減らすなどの変更を実施。
(写真:京王新線 笹塚駅/撮影:裏辺金好)