2008年8月23日〜9月4日 総移動距離8000km!東北・北海道の旅
〇8月28日
翌朝、午前4時半ごろに目が覚めてしまいました。外を見ると薄暗い太平洋が。天気は…あまり良くないようです。
釧路到着直前に1号車から6号車まで一通り見て回ったところ、寝台車の3号車を除く座席車の乗車率は3割前後。廃止直前でこの状況なら廃止も仕方ないと思える光景でした。
〇第53ランナー 根室本線快速「はなさき」(キハ54形) 釧路5:55 → 根室8:13
釧路で5分の乗り継ぎとなる「はなさき」に乗り、根室本線の東端に当たる花咲線を行きます。花咲線の快速はこの「はなさき」と「ノサップ」の各1往復で、それぞれが釧路駅で特急と接続しています。私の乗った根室行き「はなさき」は釧路〜厚床(あっとこ)では根室方面への始発列車の役目も兼ねているのですが、「まりも」の廃止でダイヤ等に変化があるのか注目されます。
また、この区間は野生動物が非常に多い区間としても知られ、別保(べっぽ)〜上尾幌の山間部を走る区間を中心にエゾシカを多数目にすることが出来ました。可愛らしいのですがダイヤの妨げにもなる厄介な存在です。
山の中かと思えば厚岸〜糸魚沢では厚岸湖北端に広がる湿地帯の中を駆け抜けていきます。この辺りは花咲線で一番好きな区間でした。
途中の浜中駅では、駅のすぐ側に馬が繋がれていました。手前の線路は既に使用されていませんが、なんとものどかな光景です。
〇第54ランナー 根室本線普通(キハ54形) 根室8:22 → 釧路10:38
前日の稚内も似たようなものでしたが、今日も来たらすぐ折り返す形です。しかも今日の根室滞在時間は僅か9分。ほとんど何もできずに釧路に引き返しました。
根室は北海道最東端に位置するため、根室駅が最東端と思われがちですが、根室本線が根室駅の手前で大きくカーブし、上写真で言えば手前(釧路方面)が東を向いています。そのため、根室駅の1駅隣にある東根室駅が日本最東端の駅とされています。
一昨日の幾寅駅もそうでしたが、こういう有名な駅は鉄道のみならずバイクによるツーリングの途中に立ち寄るという人が結構多いようです。
尾幌駅の駅舎…というか待合室。北海道内の無人駅は写真のような車掌車のヨ3500形を改造したところが結構多く見られます。頑丈に作ってあることや二重窓を備えていることなどが評価されているのでしょう。
〇第55ランナー 釧網本線普通「くしろ湿原ノロッコ2号」(DE10形+51系) 釧路10:56 → 塘路11:40
釧路に戻ったら20分足らずで今度は釧網本線へ。「くしろ湿原ノロッコ号」は、今年で乗車人数が100万人を達成したとのことで、記念のヘッドマークを掲げての運転でした。
車内は指定席も含め満員。外の天候は最悪でやむなく傘を購入するほどなのに…。
雨が激しく窓も開けられず、従って景色を楽しむ余裕などほとんど無いまま終点の塘路駅に到着。ここで雨が激しく降り出し写真のような状況に。さっきまでのノロッコ号には5組前後のツアーでの団体客が乗車していたようで、駅前には大型の観光バスがずらり。関西からのツアーもあったようで、こんな天気に当たってしまうのは残念という他ありません。
〇第56ランナー 釧網本線普通「くしろ湿原ノロッコ1号」(DE10形+51系)
塘路12:07 → 釧路湿原12:28
次の網走行きの列車が3時間ほど待たされるというのもある上に、やはりここまで来たからには釧路湿原を見ないわけにはいかないということで乗ってきたノロッコ号で釧路湿原駅へ戻ります。乗っている最中には一時雨が止むなどし、さっきよりは車窓を楽しむことは出来ました。
しかし、釧路湿原駅で30分ほど待って快速「しれとこ」を撮影しようとしたら到着直前に再び大雨。変わりやすい天気です…。
さて、この釧路湿原駅はJR化後に開業した新しい駅で、無人駅ではあるものの観光客の利用が多いため待合室が建てられています。この建物、タンチョウが翼を拡げた様子をモチーフにデザインされているんだとか。
待合室内に清涼飲料水の自動販売機、建物左隣にトイレがありますがトイレは2008年8月時点で使用停止中となっていました。
駅の脇にある階段を登り徒歩10分弱で大観望こと細岡の展望台に辿り着きます。晴れていれば遠く雄阿寒岳・雌阿寒岳などの山々まで見渡せるのですが、雨で煙っておりご覧の状況。しかし、こういう霧の多い環境が湿原生成を促したのだということを考えると、こういう光景も良いものかも知れません。
〇第57ランナー 釧網本線普通(キハ54形) 釧路湿原14:14 → 網走17:14
ようやく来たこの列車が、塘路で待てば3時間後に来る予定だった普通列車。夏期のみ、釧路発摩周行きと緑発網走行きの2本の列車を繋ぐ形で釧路発網走行きとして運転される列車です。
釧路湿原の中には廃屋が何軒かありますが、この家はどうやらコンクリート造りらしく朽ちることなく建っていました。木造なら一発で傷んでしまうところですが、そもそもこんなところに居を構えようとしたというのが凄い。
北上するにつれて右手に大きな山が見えてきましたが、これは斜里岳で別名「斜里富士」とも呼ばれています。
そして雨上がりのオホーツク海沿岸を走り抜け、網走に到着。ここ網走で2泊し、観光を楽しむことにしています。