第9回 ニュートンと錬金術

光学分野とニュートン

 さて、ニュートンで忘れてはいけないのが光学、つまり光の分野である。
 まず望遠鏡分野で功績を挙げ、1668年、対物レンズの代わりに反射鏡を使った反射望遠鏡を発明(元々はスコットランドのグレゴリーが5年前に提唱)。この功績で彼が王立学会の会員になる。次に、白色の光をプリズムに当てると、多くの色に分離されることを発見。つまり、光は色々な色が集まって白い色を出しているのだということを発見した。
 ところが、これを珍しく発表してみたところ、ロバート・フックをはじめとする様々な科学者から、彼らの無理解、及びニュートン自身の勘違いの記述もあり、批判が寄せられ、ニュートンは萎縮し、発表恐怖症に一層磨きがかかってしまった。
 結局発表から約30年後の1704年、彼が王立学会会長と造幣局長官を務めていた時、「光学」という著書にこれをまとめた。第1巻では、先ほどの白色光とプリズム、第2巻には、ニュートン・リングとして知られることになるガラス板の上に小さい曲率のレンズを置くと生ずる、明暗が交互になった縞の環について発表。白色光を用いると色のついて同心円がでる現象を掲載。
 また、第3巻で光には粒子と振動があることを示した。残念ながら、私にはこの辺の難しいお話しは理解できないので、この程度にしておく。

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