○オックスフォード大学

 2011年7月7日、オックスフォード大学を第一志望としている友人と大学のオープンキャンパスに行ってきたので、町やカレッジの様子をお伝えします(カレッジについての説明はケンブリッジ大学のページを参考に)。


 オックスフォード大学はイギリス西部のオクスフォードに所在する世界的に有名な大学で、最大のライバルのケンブリッジや、アメリカのハーバードやスタンフォードと大学ランキングの上位をいつも争っています。


 当時の書物等が保存されていないので、正確にいつからオックスフォードで高等教育が始められたのかは不明ですが、11世紀後半からは行われていたと推測されます。これはイギリスの大学としては最古で、世界的に見てもイタリアのボローニャ大学の次に2番目に古い事になります。

 1167年に当時の王であるヘンリー二世が英学生をパリ大学へ留学させるのを禁止にしたことがきっかけで、その頃から大学が大きく成長し、学生の数も増えたそうです。


 ケンブリッジと同じくオックスフォードはカレッジ・システムを採用していますが、数は38箇所とケンブリッジよりも多い。それ故ケンブリッジよりも広く学生数も多い(約1万8千人に対し、オクスフォードは約2万人)。蛇足ですが、大学のモットーは「Dominus Illuminatio Mea」、「神は我が光なり」というものです。

 さて、最初の写真はオックスフォード大学自然史博物館。1860年に完成し、当時街中に散らばっていた理系の機関を一箇所に集めるために作られました。

(解説&撮影:秩父路号)

こちらは化学科の無機化学研究室。

そして生物科の植物学研究室。

そこには林業科も隣接しています。
 外見を写真に収めるのを忘れてしまいましたが、動物学科が実験室を公開していたので中を覗いてみます。オープンキャンパスらしく、色々展示されていました。


さすがは動物学科、虫の標本が大量にあります。他には魚介類、小動物や鳥類のものも展示されていました。

噂に聞く世界最大のヘラクレスオオカブト!でかいでかい。
中央・南アメリカの熱帯地域の雲霧林に生息していて、最大16センチ以上にも体長が伸びるそうです。

 こちらは街の中心に位置するブロード・ストリートにあるクラレンドン・ビルディングというオックスフォード大学が所有する建物。1715年に建てられ、元々はオックスフォード大学出版局の本社でした。現在はボドレアン図書館(大学のヨーロッパ最古の研究図書館の一つで、大英図書館並の規模を誇る)の事務局として機能しています。


シェルドニアン・シアター。1668年に完成した劇場。現在はコンサート、講義、卒業式等に使われています。
この建物をデザインした建築家はセント・ポール大聖堂を手掛けたあのクリストファー・レンでした。

ブロード街の全景を一枚。


 カレッジも自由に行き来できるようになっていたので、ちょっと覗いてみます。こちらはブロード街に位置するトリニティー・カレッジ(1555年設立)。他のカレッジとは異なり、敷地が壁や建物で仕切られていないのでかなり開放感があります。


正門をぐぐると中央の広場にでます。

庭からカレッジの裏側を見たところ。

こちらは隣のベイリオル・カレッジ。オックスフォードでも最古のカレッジの一つです。
ジョン・ド・ベイリオル一世というスコットランドの学者が1263年に設立しました。

街中の古建築はとことん保存されており、このようにカフェも建物と同化しています。

オリオル・カレッジの正門。1324年に設立されました。

オリオルの反対側にあるクライストチャーチ・カレッジの裏門。これから表に回って見学します。


 こちらはクライストチャーチ・カレッジの正門(1546年設立)。ここはオックスフォードのカレッジの中でも最大規模の敷地を保有しています。クライストチャーチはとても政治色の強いカレッジで、合計で13人もの卒業生がイギリスの首相となりました。ちなみにこのトム・タワーという塔もクリストファー・レンが手掛けたそうです。


正門をくぐるとトム・クオッドという広場にでます。それにしても広い。

更に奥に進むとペックウォーター広場があります。奥の建物はカレッジの図書館です。

こちらはクライストチャーチ・ホールと呼ばれていて、カレッジの食堂として使われています。
こんな場所で毎晩食事をすると思うとすごいですね(汗

 本館を抜けると、クライストチャーチ大聖堂が見えてきます。ここはカレッジの祈りの場であると同時に、ここオックスフォード州一帯の大聖堂でもあります。元々は1122年に建てられた教会でしたが、クライストチャーチが設立されると共に吸収されて建てかえられ、大聖堂に昇格しました。


大聖堂の内部。やはりステンドグラスはいつ見ても美しいです。

大聖堂の内部その2。

クライストチャーチの裏には広い草地があり、その入り口に庭があります。

草地に面しているメドー・ビルデンング。(メドー=Meadow、草地の意)