Mr.Sのリトアニア紀行’16 史跡編(3)ケルナヴェ
○解説
ケルナヴェは、ヴィリニュスの北西約40qに位置し、ケルナヴェ古代遺跡(ケルナヴェ文化保護区)として2004(平成16)年に世界文化遺産に指定されています。現在は立派な教会以外、民家が点在するだけの村(人口300人程)ですが、旧石器時代から定住があり、文献上はドイツ騎士団に包囲された1279年に初登場。ヴィリニュス遷都以前はリトアニア大公国の首都であったことから攻撃を受けたもので、1390年に騎士団によって城と町が焼き払われてしまうまで使用されました。
なお、ヴィリニュスから路線バスで50分程ですが、一日に数本しかないので計画を立てる際には要注意。
○ケルナヴェの場所
○風景
ヴィリニュスを出ると延々、のどかな農村を進みます。
考古学歴史博物館
2012年に新装オープンしたもので、遺跡のそばにあり小規模ながら立派な博物館。
展示品
多数の金属器・宝飾品・土器等の出土品が展示されています。
展示品
ケルナヴェの聖堂
1920年に建設された立派な聖堂
出土品の位置等を示した現地の案内板(南が上)。かつてはネリス川右岸の広い河原に街が、その北側の5つの独立した丘に砦がありました。独立丘は案内図では濃い緑で示されています(※1つだけ東に離れています)。
13世紀から14世紀のかけての集落の様子を復元した図面
遺跡地区の北西部には、復元された集落があります。先ほどの案内図のように、3区画に10軒の家屋があり、生活用具も再現。炉や竃は使用法を実演出来るらしく、使用痕がありました。
かつては砦があった丘の様子。見上げると、意外と標高差があります。
川岸から北向きに丘を望む。手前の石も遺物のようですが、よくわかりません。