28.アントワープ散策
続いて、グローテ・マルクトから少しだけ北へ。St. Charles Borromeo 教会というそうで、1614〜21年にかけて建築。
ノートルダム大聖堂が凄すぎましたが、こちらも荘厳な雰囲気。内部の絵画の多くはルーベンスが手がけている・・・みたいなことが、解説板に書かれていました。
ということは、これもルーベンス作品・・・なのかなあ。
それから西側へ向かいますが、奥にはノートルダム大聖堂も見えますね。
スヘルデ川沿いに出ると、小さいながらもヨーロッパの城らしい雰囲気の立派な建物が見えてきます。これは、ステーン城というもので、16世紀の建築。神聖ローマ帝国皇帝のカール5世が、1520年に要塞として造り直し、生まれ故郷ながらも租税問題で対立した、ゲントというアントワープ西方の大都市に睨みをきかせる意味もあったようです。
19世紀と20世紀に修復され、要塞としてのほか、監獄や、最近までは国立海洋博物館として使用されていました。我々が訪問した時は、近くに色々な船舶が展示されていましたが、いずれ新しい施設に収容されることでしょう。
背面を撮影。
国立海洋博物館の名残?か。特に解説がないので、何が何やら分かりませんでした。
ステーン城を別角度から。
それから、近くにはこんな建物もありました。現在は楽器博物館として使用されていますが、元々は肉屋のギルドだったそうで、1504年に建築。当時の繁栄ぶりが偲ばれます。この楽器博物館に行きたい・・・のは山々だったのですが、楽器博物館としての存在は、静岡県浜松市の楽器博物館でも堪能していますので、別の場所へ。
それがこちら、世界遺産の「プランタン=モレトゥスの家屋・工房・博物館複合体」です。16世紀にクリストフ・プランタンが経営した、当時のヨーロッパで最大規模を誇った印刷所です。ちなみに、プランタンはフランスで生まれ、パリの印刷工房の見習いを経て、アントワープへ。彼の印刷所は多色刷りの銅版画など、印刷技術の高さが絶賛され、さらに印刷所を引き継いだ娘婿のモレトゥスは、高品質な挿絵の本や、植物図鑑や動物図鑑を刊行しました。
1876年まで印刷所として使われ、翌年にエドアルト・モレトゥスが市に寄贈。博物館として今に至るまで公開されており、印刷所がそのまま博物館に移行したために、内部の展示は大変充実しています。
内部では印刷機の数々が展示。これらは1714年に挿絵を印刷した機械のようです。
こちらは1600年の印刷機。世界でも特に古いものだそうです。
こちらは1675年に造られた家具・・・か?
1402〜03年の印刷物。こうした印刷物は大量に展示されていましたが、何がなんだか分からないので省略。
こちらは小図書館。
1734年に製造されたハープシコードという楽器。
こちらも小図書館。
それでは、アントワープ中央駅に向かって歩き出します。
繁華街が広がっており、公共施設等を転用した商業施設も多く存在しているようです。
こちらはフェスティバルホールという名前の商業施設。1908年に建てられた公共施設で、2000年にショッピングモールに改装するため売却されたところ、火災で内部を焼失。その後は復元し、今に至ります。
こちらはルーベンスの家。本日は公開していませんでした。
重厚な建物が軒を連ねます。
こちらはオペラハウス。
路面電車は2両単位での運行かと思いきや、単行もいました。
こうしてアントワープの観光を終え、タリスで直接、オランダのスキポール空港へ。いよいよ帰国です!