(7)ソウル:南大門夜景
まさか後に「放火」で燃えてしまうとは夢にも思わなかった、南大門(崇礼門)。
この門は元々、ソウル城の正門として1398(太祖7)年、李氏朝鮮初代国王である李成桂(太祖)の時代に創建されたものを、第4代国王である世宗の時代、1448(世宗30)年に大規模な改築が行われました。豊臣秀吉による朝鮮侵攻にあっても焼失を免れた貴重な文化財で、現存する韓国の城門の中では最大規模を誇り国宝第1号に指定されていました。
ところが、2008年2月10日、一人の自暴自棄な人間によって放火され、そして信じられないことに防火体制が整っていなかったこともあり無残な姿になってしまいました。それでも、焼け残った部材も多数あるそうで、これらを最大限活用し、この機会を利用して周辺部も含めて往時の姿に復元するとか。どのような姿で、再び我々の前に現れるのか、期待したいものです。
正面から見た堂々たる姿。
戦前の姿のようです。
サムゲタン(蔘鷄湯)
腹が減っては戦は出来ぬ、というわけで戦争博物館見学の後、ソウル市役所近くでサムゲタンという、韓国の代表的なスープ料理を食べます。これは、若鶏の腹から内臓を出して綺麗にして、そこにもち米、高麗人参、干しナツメ、栗、松の実、ニンニクなどを入れてじっくり煮込んだもの。
今この写真を見ても、お腹がすいてくるぐらい個人的にはヒット作だったのですが・・・。なぜか私のサムゲタンだけ、忘れ去られていたのか、たまたまストックが無かったのか、いつまで経っても運ばれてこず、ようやく来たときには、次の目的地へ行く時間が間近でした。急いで少しだけ食べましたが、実に惜しい話です。
貞洞劇場「伝統芸術舞台」
次の目的地というのが、韓国の伝統音楽の鑑賞でした。開始時間が決まっているので、遅れるわけにはいきません。いかにも観光客向けではありましたが、音だけでなく演奏の動きにも面白いものが多く、日本と似ているものもありましたが、全然異なるものも多かったのが印象的でした。
上写真は公演が終わった後、ステージの外で演奏してくれる姿です。日本もこういうサービスは、もっと考えた方がいいのではないでしょうか。
貞洞劇場「伝統芸術舞台」
終いにはみんなで踊りましょう、状態。別に珍しいものを礼賛するわけではありませんが、大変面白く、そして動きのある音楽を聴かせていただき感動しました。
ソウル市庁舎
1926年築。朝鮮総督府建築課が設計したもので、現在でも現役です。取り壊しの話もありましたが、文化財にしていされ、これからも活用されていく模様です。旅行の順番としてはこの後、南大門を見学しました。
韓国銀行本店旧館
1912年に朝鮮銀行として建築されたもので、設計は辰野金吾。現在は韓国銀行貨幣金融博物館として活用されています。
韓国銀行本店旧館
正面の車寄せなど、格調高くそして優美な姿です。
ソウルの街並み
夜でも屋台や出店が元気。公道上を堂々と占拠しているのは、いいのか悪いのか・・・。