パソコンでよい音を出すために
担当:桜乃明日華
※注意事項
1.初心者〜中級者の前半ぐらいまでの人が対象です。
2.この記事には桜乃の憶測等が混じっているため、不確かな情報が含まれている可能性があります。
3.前回は所長の質問に簡単に答える形でしたが、今度は桜乃自身が詳細に書きました。
さて、まずはじめに、いい音というのが何か?と聞かれると聴く立場からすれば、
・作者の意図したとおりの音
・ノイズがないこと
だと、解釈しています。まぁそれを前提に記事を読み進めていってくれると、筆者も幸いです。
(作る側が意識するよい音の定義はまた別にあります(^-^
最近はPCの普及により、パソコンにスピーカーという組み合わせで、 音楽を聴いている人も多いかと思います。
ここでは、CDからパソコンに入る場合には内臓のアナログケーブルが使われていると考えて、実際にスピーカーで音がなるまでに、どこを通っているのかを
考えて見ましょう。
Ex1)
※ => デジタル転送 / -> アナログ転送 / "D/A" デジタル→アナログ変換
CD => D/A -> サウンドカード -> スピーカー
このサンプルを見る限りでは、スピーカーに到達するまでにいくつかのステップが、あることがわかります。とりあえず、何の機材もなくても実行できるCD音質の向上の方法があります。
・CDをデジタル再生する
・CDをWAVファイルにして再生する
こうすると、D/Aとサウンドカードに到達するまでのアナログケーブルを通るという、音の減衰を少し防ぐことができると思います。また、WAVファイルにしておけば、再生中のCD-ROMドライブの回転音もなくなるので、うるさいドライブをお持ちの方は、考えてみるといいかもしれません。(^^;
経路での減衰を防ぐということはわりと重要です。
CD再生に限らず、機器の直列つなぎは、本当によくないです。以前、以下の様な機材のつなぎ方をしている友人がいましたが、音質はかなり悪かったと記憶しています。また、どこかが切れると全体の音がならなくなったりと、不便さも結構あるようです。
Ex2)
シンセサイザー -> DTM音源モジュール -> パソコン -> コンポの入力 -> スピーカー
さて、ここで重要なことをまとめると
・スピーカーにたどり着くまでの経路を少なくする(アナログの場合)
・機材の直列つなぎはできるだけ避ける(アナログの場合)
2.選出〜お金をかけて機材を買うということ〜
サウンドカードとスピーカーの場合
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さて、音にかかわるPCの機材を挙げるとどんなものがあるでしょう?
・サウンドカード(パソコンで音を鳴らす時の超基本の基盤)
・スピーカー/ヘッドホン
直接関係があるのはこの2つでしょう。ほかにも
・CD-ROM / CD-RWドライブ
・外部アナログミキサー
・MD/CDコンポ等
・MIDI音源
なども挙げられると思います。とりあえずは、スピーカーとサウンドカードについて述べていくことにします。(^^
スピーカーとサウンドカードは、PC内部でいうならCPUとグラフィックボードの関係に、似ていたりもします。どういうことかというと「両方よくならないと真価を発揮しない」ということです。
これを見たビジターさんの中には、「やっぱりお金がないと〜」と、思ってしまいがちですが、 まぁ、いい音が聞きたい人は、徐々に買い揃えていけばよいと思います。
まず、サウンドカードから取り上げることにします。サウンドカードの種類は主に次のようなものがあると思います。
・オンボード AC97、YMF754等
・PCIのボードタイプ SoundBlaster Live! 等
・USB接続のタイプ UA-30(ROLAND)、UW500(YAMAHA)等
・カードタイプ(ノート用) 製品の数は少ないです。
どれが一番いいか、と言われると答えが出ないのですが、とりあえずオンボードがあまり品質がよくないというのは、きっと皆さんも知っておられることでしょう。(^^
では、買い足すなら何がいいのでしょうか…?
ここから先は、やはり予算と環境の差によってきますんで、一概に言い切ることは非常に難しいです。
PCIのタイプのものは1980円〜数万円のものまで、幅広く販売されています。 桜乃自身は、PCIタイプのサウンドボードを多く使ったことがないので、良し悪しは
あまりわかりませんが、ONKYOのサウンドボードは、割といいと聞きます。
いかんせん、SoundBlasterの高級系は高い+付加価値にお金がかかってそうなので敬遠していますが…(^^;;
※オンボードよりPCIがイイと聞いたからといって、 1980円ぐらいのものでは、さして変わりがありませんよ(苦笑
桜乃はDS2416というYAMAHAのサウンドカードを使っています。ちょっと古いのですが、 まぁ、いい音も出てくれるし、それなりに対応ソフトもあるので、安心して使っています。
(音楽製作用なので、普通のサウンドカードとして使うのであればお勧めできませんが…)
USB接続のオーディオですが、パソコンのノイズを受けないというのが、非常に好印象です。 確かに、ノイズは少ないですが、発音の遅れ(レイテンシー)が発生するものもあります。
特に、Windows2000系統での使用はあまりお勧めできないかもしれません。
(※Windows2000のマルチメディア機能は非常に貧弱であるためです。)
桜乃はDS2416の前に、UA-100(ROLAND)を使っていたのですが、音楽の再生中に、別の曲に切り替えたりCPUに負荷がかかったりすると音切れが起こったり、プチノイズが入ったりしたことがあります。しかしながら、現在UA-100のWindowsMe(9x)ドライバでは、発音の遅れもなく、非常にスムーズに
使えている、ということもいえます。
※一般的に、2002年9月時点において、USB接続のタイプは通常使用には問題はあまりないそうですが、シビアな発音タイミングを要求される音楽製作係では、まだ確立した安定を得られるということは難しいようです。(もちろん成功もありますが、失敗例もたびたび耳にします。
さて、実際サウンドカードを選ぶ際のことですが、楽器コーナー、サウンドコーナーにいる、 店員さんにいろいろ聞いてみるとよいかと思われます。彼らも一応「識者」ですので。