カメラについて語ってみる(5) 中古カメラについて語ってみる
今回は、中古カメラについて、少し語ってみようと思います。
前回の終わりに、『次回はクラカメについて』などと言っていましたが、先に、中古カメラについて語るほうが、後々都合がいいと思いますので。
最近のクラカメブームはものすごい。それ以前に、中古カメラブームでもある。最近は、どこのカメラ店も店の一角に、中古カメラコーナーを設けている。
中古品なので、値段は新品の3分の1から半額くらいで手に入るものがほとんどである。私も、持っている機材の半分は、中古である。しかし、中古であるがゆえの悪い点も多い。
まず、誰が使ったか、わからないことだ。カメラユーザーもさまざまある。少し分類してみると、
1.スタジオ系
2.ネイチャー系
3.ポートレイト系
4.スポーツ・レース系
5.スナップ系
など、まだまだ数え切れないほどジャンル分けがある。
1〜5の分類に当てはまる中古が、それぞれ、どのような常態か、紹介してみたい。
これは、見た目は新品同様と言っていいだろう。とにかく綺麗なのである。スタジオで使用されるため、スレ、アタリなどが全くといっていいほどないのである。しかし、シャッターを切る回数は、他のジャンルよりも、はるかに多い。見た目がよかったので購入したが、すぐに調子が悪くなったりしやすいものが多いジャンルである。
屋外で使用されることが前提となるため、見た目はスタジオ系よりも落ちる。スレ、アタリなどがあるものが多い。シャッター回数もかなり多いが、スタジオ系などに比べれば、極端に少なくなる。しかし、望遠を使うことが多くなるジャンルだけに、マウントの状態に注意したい。
スタジオ系の屋外版と思ってもらってよい。ジャンルとしては、スタジオと同一なのだが、今回はあえて分けることにした。屋外で使うことが主であり、シャッター回数もかなり多いため、中古としては、あまり選びたくない。
サンニッパと呼ばれる、300mmF2.8を手持ちで使うことが多く、マウントのガタには気をつけたい。
これが、今回のジャンルの中では一番ハードなジャンルだろう。屋外、屋内ともに多く、シャッターも連写を多用するために、スタジオ系と並んでシャッター回数が多い。また、必然的に望遠・超望遠を使うため、マウントもグラついている物がある。また、雨の中で撮影を迫られたりした場合も水漏れがあったりする。
一般的に、街中で撮影するジャンルだ。あまりハードな使い方にはならないが、それでも、スレ・アタリが多いのは、アクセサリー感覚で持ち歩く人が多いためだとか・・・。どちらにしても、見た目は『良品・平品』だが、中身はしっかりしているものが多い。どちらかといえば、広角の使用頻度が高いジャンルなので、マウントもしっかりしている。
と、こんな感じである。あくまで、プロが使うことを前提として話しているため、ここまで気にすることはないと思うが・・・
とにかく、中古を買うときは、カメラに詳しい人にアドバイスしてもらったり、一緒に選んでもらうことをお勧めする。
また、一番よい方法としては、店の人と仲良くなることである。わたしも、地元での行きつけのカメラ店には、足繁く通い、かなりお世話になっている。この場合は、大型のディスカウント店より、中・小規模のお店の方がよい。結構、無理な注文も聞いてくれるときがある。
また、あまり外観程度に惑わされない方がよい。店によっては、外観だけで値段を決めている場合があり、中のメカがしっかりしていても、周りにスレがあるために、かなり値段が落ちていたりするものがあるからだ。
まあ、どちらにしても、自分が欲しいと思ったカメラを買うのが一番だろうけど。
私が中古カメラを手に入れたときは、家に帰って、心を落ち着かせてから、何度か空シャッターを切るのだ。それまで、誰かと共に、写真を撮ってきたカメラが、その人の手を離れ、自分のところにやってきたのである。まず、シャッターを切り、自分と、カメラの相性を感じるのである。そのあと、フィルムを通して、ぶらりと、近所を散歩しながらテスト撮影をする。
その後、出来上がったフィルムを見て、これからの付き合い方を考えていく。その一連の流れが楽しいのである。
時には、店では気づかなかった、カメラの不良部分が見つかることもある。その場合は、一刻も早く、購入した店に持っていく。直ればよいが、物によっては直らないものもある。そのときは、仕方がない。撮影に関係ない箇所であればそのまま使うし、どうにも撮影できなければ、そのカメラの仕事が終わったのだと、綺麗に掃除して、しまっておく。
今まで、どうにも動かなくなったカメラというのは、とりあえずない。メカニカルカメラであれば、適度に使うことで、その寿命を延ばすことが出来るからだ。
中古カメラと、うまく付き合う方法は、たくさんの本が出ているので、それを参考にしていただければよいので、私がとやかく言うことはない。
ただ、新品だから大切にするというのではなく、新品でも中古でも、自分のパートナーを大切に扱っていくことが大切である。
メインで使っているカメラは、全て新品である。プライベートなときには、中古で失敗しても、一週間ぐらい暗い気持ちになるだけですむが(笑)、仕事の場合、ミスは許されないからだ。
レンズは中に数本、中古が混ざっているが、基本的には新品を使う。マニュアルレンズであれば中古でもよいが、オートフォーカスレンズの場合は、露出関係にしても全て電気式なので新品の方が精神的に安定する。
とりあえず、私の仕事用機材の紹介をしてみたい。
メインボディ・・・CANON EOS7、CANON TF-b、
サブボディ・・・CANON EOS620、CANON EOS KissV
レンズ・・・Tokina19-35F3.5-4.5、EF24-80mmF3.5-4.5、EF50mmF1.8、FF50mmF1.0、
TAMRON90mmF2.8MACRO、SIGMA50-500mmF4.0-6.3(以上AF)
NFD28mmF2.8、FD50mmF1.4、NFD135mmF2.8(以上MF)
といったところである。最近は、この中でもTokina19-35、TAMRON90mmの使用頻度が高い。この2本は、もう1本ずつ、予備が必要になってきている。
この中で中古はSIGMA50-500mmF4.0-6.3、NFD28mmF2.8、NFD135mmF2.8の3本だ。SIGMA50-500mmF4.0-6.3は、今まで4年間使ってきたが、全く故障がない。というのも、未使用品を中古で買ったため、実は新品なのである。また、NFD28mmF2.8、NFD135mmF2.8の2本は、中古カメラ店で4時間ずつ選んだ結果購入したので、こちらも故障していない。
これ以外に、私がプライベートで使っているカメラは、
PENTAX Z-1、MINOLTA SR-1、Nikomart、OLMPUS X2などである。
これらのカメラで、自分で購入したのはPENTAX Z-1とMINOLTA SR-1だけである。あとはみな、知人や友人にもらったものだ。
MINOLTA SR-1は、太宰府天満宮の露天で2000円で購入した。押入れで眠っていたらしく、かび臭かったが、綺麗に掃除し、整備したので、現在も調子よく稼動している。
なんだか、うまくまとまらないですねぇ、毎回。というか、いつの間にか、あんまりカメラと関係ないし(笑)。まぁ、使い続けると、長所とか、欠点とか、気づいてくけど、それをうまく生かすのも大切じゃあないかなと。
それが、自分の撮影スタイルにも、つながっていくはずです。