東急電鉄8500系


長野電鉄に譲渡される車両も現れている8500系。
(写真:東急田園都市線 溝の口駅/撮影:裏辺金好)
     

●基本データ

デビュー年:1969年(昭和44年)
運行区間:田園都市線、地下鉄半蔵門線、東武伊勢崎線、東武日光線、長野電鉄、秩父鉄道、伊豆急行(1両のみ)、ケレタ・コミューター・インドネシア(インドネシア)
元運行区間:東横線、大井町線

●8000系のバリエーション車両

 既に登場していた同社の8000系電車を、地下線区(地下鉄半蔵門線)乗り入れ対応の仕様として改良したものである。このため、設計上は8000系とほぼ同一となっており、8000系との組み換えも実績がある。

 また、加速性能を向上させ、電動車割合(注:10両編成は8M2Tとなっている。電動車がM、付随車がT。)を増やしている。この為、雨天時には空転が従来の8000系より発生しやすくなってしまった。そのほか、半蔵門線内で使用する無線の関係で先頭車が制御電動車[Mc]となっていることや8000系に比べ運転台位置が高くなっている。

 従来、東急のステンレス車両は無塗装であったが、8500系は前面に東急のコーポレートカラーである赤色の帯を巻いている。

 東急では、田園都市線・大井町線で運用され、一部は東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)にまで足を伸ばしている。また長野電鉄に3両編成×6本が譲渡され、ほぼそのままの姿で活躍しているほか、秩父鉄道へ3両編成×2本、そして8000系に引き続いてインドネシアのケレタ・コミューター・インドネシア(KRLジャボタベック)に8両編成×9本が譲渡されている。(両数はいずれも部品取り用を除く)

 2019(平成31)年4月に8638Fが廃車回送されたことにより、大井町線から運用を離脱。今後は田園都市線への2020系投入に伴い、同線からも運用を退く見込みである。

●カラーバリエーションなど


大井町線の8500系は帯色をオレンジのグラデーションに変更し、路線名のステッカーも添付。
(写真:東急大井町線 溝の口駅/撮影:裏辺金好)

田園都市線で活躍する8500系のうち、TOQ-BOX青帯装飾になっている8637F。
(写真:東急田園都市線 溝の口駅/撮影:裏辺金好)

8637Fは2018年4月22日から渋谷の複合施設「Bunkamura」のPR列車「Bunkamura号」として運転。側面ドアが赤・緑・黄・青色とカラフルにラッピングされたのが目を引く。
(写真:東急田園都市線 あざみ野駅/撮影:裏辺金好)

8637Fは、1987年から2008年まではシャボン玉装飾が施されていた。
(写真:東急田園都市線 溝の口駅/撮影:Mt.赤城様)

元TOQ-BOX編成である8634F。現在は赤帯が側面にまかれた状態となっている。
(写真:東急田園都市線 溝の口駅/撮影:Mt.赤城様)

伊豆急行と伊豆の観光PRを目的に、伊豆急行に譲渡された8000系の塗装を再現した「伊豆のなつ号」。
(写真:東急田園都市線 溝の口駅/撮影:裏辺金好)

長野電鉄に譲渡された8500系。塗装も含めて全体的な雰囲気は東急時代と変わっていない。
(写真:長野電鉄 須坂駅/撮影:裏辺金好)

秩父鉄道7000系となった8500系。
(写真:秩父鉄道線 秩父〜大野原/撮影:裏辺金好)

○車内の様子


(撮影:裏辺金好)

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